NikkanSAN_TopBanner_2023-05-07

ロサンゼルスの求人、クラシファイド、地元情報など

日刊サンはロサンゼルスの日本語新聞です。 記事は毎日更新、求人、クラシファイドは毎週木曜5時更新。

特集記事



JANMへ行こう!! vol.3 - 人種のるつぼLAだから人種について学びたい!
今月のガイド
鮫島等さん 92歳・元MIS

JANMボランティア23年目の日系二世。鹿児島県から移民した両親の元、1921年、カリフォルニア州パサデナ市に生まれる。1941年日米開戦。1942年にアリゾナ州ヒラリバー日系人強制収容所へ。1944年、アメリカ陸軍より召集され、日系二世を中心として編成された語学要員部隊、アメリカ陸軍情報部(Military Intelligence Service、MIS)所属。戦後は、日本で行われたB・C級戦犯の裁判の法廷通訳・研究員として横浜米第8軍司令部所属。



鮫島さん(左)と歌子さん
—今回は、奥様とのエピソードをお聞かせください。どこで出会ったのですか?

 「今は亡き妻の歌子と出会ったのは、MISとして横浜米第8軍司令部で勤務している時だった。優しくて器量が良かった。ま、一目惚れだったね。
 米軍基地内販売店PXで、当時日本にはなかった菓子を購入し、それを携えて、何か用事を作っては、歌子が疎開していた先の家に通っていたよ。
 普段の彼女は、もんぺにセーターという服装だったから、米国から取り寄せた服を贈った時の、その喜んだ姿が忘れられないね」


—お互いに日本語を話して日本人の血が流れているけれど、等さんは米国人、歌子さんは日本人。国際結婚ですね。国境を越えた結婚には大きな決断と苦労があったと思いますが、ご両親から反対はされなかったんですか。

 「結婚話が出た時、歌子の両親は反対しなかったね。むしろ私の両親は、特に、父親は九州男児だから、一旦米国に帰国してから、ちゃんとした順序を経て、準備  に取り掛かるようにと、最初は反対だった。だけど、歌子が、『等さんが帰国したら二度と会えないかもしれない』って言ってね。確かに戦後の複雑な状況の中で、将来への保証はなかったからね」

—入籍はどこでしたんですか。

 「私は米国に帰る指令が出ていたから、もう時間もなかった。けれど二人で生活をするためにも、急遽、日本の米国領事館で籍を入れることにしたんだ。結婚指輪も買ってあげられなかったね。
 私たちの結婚の証人として、歌子の父親が同行したけれど、米国領事館には入れてもらえなかったことが印象的だね。仕方がないので、結婚の証人は領事館のタイピスト書記の女性がしてくれたんだよ」


 —連合国の占領下の日本では、日本人に対する見方は厳しかったんですね。 米国での新婚生活はいかがでしたか。

 「うちの両親が鹿児島弁で話したから、歌子はコミュニケーションで苦労したようだね。もちろん英語の環境も初めてだったし。
 彼女はよく頑張ったね。苦しい時もお互い話し合い、支えあってきたね。もっと感謝して優しくしてあげればよかった。それが心残りかな」




Upcoming展示(企画展) ロサンゼルスならではの展示

目立つ、目立たない:日系アメリカ人・ハパの歴史
4月7日(日)~8月25日(日)

 「ハパ(HAPA)」とは、アジア人、またはパシフィック・アイランドの人と別の人種のミックスのことで、語源はハワイ人が使う日常英語(ピジン語/混合英語)。
 4月7日から始まるJANMの企画展では、日系アメリカ人・ハパの歴史が、まるごと見れる。ミックスの人々や彼らの家系図に焦点をあて、「日系アメリカ人とは何なのか」を考える。
 世界はグローバル化が進み、インターネットの普及で、国境や距離は関係なくコミュニケーションがとれるようになった。この時代の流れの中で、異人種間の結婚が増えるのは自然なことだろう。この展示を通して、単一民族集団として始まり、今では多民族集団になった日系社会の姿が見えてくる。
 写真、歴史工芸品、混合メディアイメージによる展示。ヒラサキ・オリエンテーション劇場では「One Big Hapa Family, Hafu:The Mixed-Race Experience of Japan, Mixed Marrow」などが上映される。



JANMに行くと日刊サン読者にプレゼント!

 入館料お支払いの際に「日刊サン掲載の『JANMへ行こう!!』を読んだ」と言うと、先着50名にNITTO TIRE特製バッグを、読者来館者に日系移民史ドキュメンタリー「知られざる政治家 ラルフ・カーとニッポン人」のDVDをプレゼント。
*入館料をお支払いの上、入館された方のみ対象。





JANM・ジャニム(全米日系人博物館)
Japanese American National Museum
 日系アメリカ人の歴史と体験を伝えるアメリカ初の博物館。アメリカの人種と文化の多様性に対する理解と感謝の気持ちを高めることが目的。ボランティア・ガイドに支えられ、訪問者は展示にはない興味深い話を聞くことができる。

100 N. Central Ave. Los Angeles, CA
Phone: 213-625-0414
http://www.janm.org
開館:火・水/金・土・日 11:00 ~17:00
木 12:00 ~20:00
休み:月曜
料金(企画展も含む):一般9ドル、シニア&学生&子供5ドル、メンバー無料
*木曜17:00 ~20:00、毎月第3木曜は無料
交通:メトロ電車:ゴールドライン「Little Tokyo / Art District」下車。徒歩1分
駐車場:あり。博物館前、他多数(有料)

★「ボランティア・ガイド」に関心のある方は、下記まで。
Phone: 213-830-5645


写真・KAYO KAEDE 写真・構成 ALICE HAMA, TOMOMI KANEMARU
監修・MITSUE WATANABE (JANM MANAGER, JAPAN MARKETING & PR)

2013/04/06 掲載

Facebook   Twieet


[ 人気の記事 ]

フレッド 和田 - 東京五輪を実現させた日系アメリカ人

フジタ・スコット - アメリカの大和魂 

日系社会のフロンティアを尋ねる vol.4 - アイリーン・ヒラノ・イノウエ 米日カウンシル会長

JANMへ行こう!! vol.7 - 日系アメリカ人について、もっと知ろう!

JANMへ行こう!! vol.20 - 展示物にも書かれていないガイドの秘話が魅力

JANMへ行こう!! vol.29 - 忠誠登録27番と28番の答えと背景を聞く

JANMへ行こう!! vol.16 - 子供は日系人強制収容をどう見ていたのか?

JANMへ行こう!! vol.3 - 人種のるつぼLAだから人種について学びたい!

JANMへ行こう!! vol.30 - 日系アメリカ人の“帰米二世”について学ぶ

JANMへ行こう!! vol.15 - 差別・不当な扱いを乗り越えた日系人の話を聞く



最新のクラシファイド 定期購読
JFC International Inc Cosmos Grace 新撰組3月 Parexel pspinc ロサンゼルスのWEB制作(デザイン/開発/SEO)はSOTO-MEDIA 撃退コロナ音頭 サボテンブラザーズ 





ページトップへ