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特集記事



JANMへ行こう!! vol.2 - 日系アメリカ人の歴史もっと知りたい!
今月のガイド
鮫島等さん 92歳・元MIS

JANMボランティア23年目の日系二世。鹿児島県から移民した両親の元、1921年、カリフォルニア州パサデナ市に生まれる。1941年日米開戦。1942年にアリゾナ州ヒラリバー日系人強制収容所へ。1944年、アメリカ陸軍より召集され、日系二世を中心として編成された語学要員部隊、アメリカ陸軍情報部(Military Intelligence Service、MIS)所属。戦後は、日本で行われたB・C級戦犯の裁判の法廷通訳・研究員として横浜米第8軍司令部所属。



裁かれる日本人に対し、何かの助けになりたい

-前回は、鮫島さんの幼なじみがアメリカから日本に引き上げた後、日本兵としてビルマで戦死されたお話を聞きました。

 「日米の間に挟まれたような複雑な心境だったね…。彼の死を知った時、なんでこんなことになったんだろうって。とても無念だった」

-鮫島さんも彼も、アメリカ生まれのアメリカ人。ご両親は日本人で、アメリカへの移民ですね。両親の祖国とも幼なじみとも敵同士なってしまった…。
 戦後、アメリカ軍のMISとして日本へ行きましたね。


 「日本でのB・C級戦犯の裁判で弁護側通訳をしたこともあります。
 裁判には法律だけでなく医学的なことも含まれたから、いつも字引(辞書)を引きながら、苦労したよ。私は巣鴨刑務所で裁判の研究をしながら、裁かれる日本人に対し、何かの助けになりたいと思って、懸命に勉強したんだ。
 当時、日本陸軍の少佐の裁判があった。判決が下った後、彼は『敵のために、こんなことをしてくれて、ありがとう』って言ったんだよ。その言葉が胸に刺さって忘れられない」


-同じ日本人の顔、元のオリジンも同じ。けれど、勝戦国と敗戦国、裁く側と裁かれる側。立場が全然違う。鮫島さんはアメリカ人ですが、お話を聞いて、鮫島さんの中には“日本人”の血が流れている感じがします。
 他に印象に残っている出来事は?


 「九州大学生体解剖事件(九州帝大事件)の裁判。これは、1945年に、福岡県の九州帝国大学医学部がアメリカ軍捕虜に対して解剖実験をしたという事件だった。5人が絞首刑、立ち会った医師18人が有罪になったんだ。
 1948年8月、横浜軍事法廷で、私は二人の被告裁判に参加した。一人は18歳の女性看護婦だったね。まだ目に見えるよ。その女性が法廷に立った時、怖くて震えているのが。
 私は、裁判官から見えない所に座ってたから、手に持っていたボードに『もうちょっとの我慢ですよ』って日本語で書いて彼女に見せたんだよ。彼女はそれを見たら震えが止ったよ。法廷を去る時、彼女は私に向かってお辞儀をしたんだよね」


-当時、日本はアメリカの敵だったけれど、鮫島さんにとって、日本は敵ではなかったんですね。



Chado Tea Room at the Terasaki Garden Café

ミュージアムと言えば、カフェもお楽しみの一つ。JANMのカフェでは、10カ国から300種類以上のティーをそろえている。また、JANMスペシャルブレンドのティーもご用意。博物館内のモダンな石庭を眺めながら、軽食やスイーツも一緒にどうぞ。
営業時間: 火曜~日曜 11:00~18:00



Museum Store

ミュージアムストアには、おしゃれなアクセサリーや着物生地で作ったワイン入れなど、ユニークでステキなグッズがいっぱい。
営業時間:博物館と同じ





Upcomingイベント

Little Tokyo Walking Tour
3月30日(土)10:15 ~12:15
料金:一般14ドル、メンバー9ドル(JANMの料金含む)
JANMのガイドと一緒に歩きながらリトル東京の歴史を学ぶ。写真はリトル東京の1st Street。




JANMに行くと日刊サン読者にプレゼント!

 入館料お支払いの際に「日刊サン掲載の『JANMへ行こう!!』を読んだ」と言うと、先着50名にNITTO TIRE特製バッグを、読者来館者に日系移民史ドキュメンタリー「知られざる政治家 ラルフ・カーとニッポン人」のDVDをプレゼント。
*入館料をお支払いの上、入館された方のみ対象。





JANM・ジャニム(全米日系人博物館)
Japanese American National Museum
 日系アメリカ人の歴史と体験を伝えるアメリカ初の博物館。アメリカの人種と文化の多様性に対する理解と感謝の気持ちを高めることが目的。ボランティア・ガイドに支えられ、訪問者は展示にはない興味深い話を聞くことができる。

100 N. Central Ave. Los Angeles, CA
・213-625-0414
http://www.janm.org
開館:火・水/金・土・日 11:00 ~17:00
木 12:00 ~20:00
休み:月曜
料金(企画展も含む):一般9ドル、シニア&学生&子供5ドル、メンバー無料
*木曜17:00 ~20:00、毎月第3木曜は無料
交通:メトロ電車:ゴールドライン「Little Tokyo / Art District」下車。徒歩1分
駐車場:あり。博物館前、他多数(有料)

★「ボランティア・ガイド」に関心のある方は、下記まで。
213-830-5645



写真・KAYO KAEDE 写真・構成 ALICE HAMA, TOMOMI KANEMARU
監修・MITSUE WATANABE (JANM MANAGER, JAPAN MARKETING & PR)

2013/03/23 掲載

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