編集部
南加庭園業連盟 新役員就任式並び新年会
2017-02-11
ウィラード・ヤマグチ氏(壇上中央)によるSCGFの新役員の宣誓式
2月5日、南カリフォルニアの庭園業者の組合である南加庭園業連盟(SCGF)が、モンテベロのクワイエット・キャノンにて新役員就任式を開催し、連盟会員はじめ日系コミュニティの各団体のリーダーたちが出席した。 (金丸智美)
新年の挨拶をする藤谷征一会長
藤谷征一SCGF会長は、挨拶で、「水の制限もなくなり、今年は寒かったけれど雨も降って、ロサンゼルスもとても綺麗な街になりました。来月になると桜が咲きます。今年は素晴らしい花が見れるんじゃないかと思っております。
また、我々は敬老ホームのことで戦ってきましたけれど、これからも敬老のことについては一生懸命に話をしながら頑張っていきたいと思います。
SCGFには経験豊富な方々がいっぱいいます。盆栽など何十年とされた方もいます。そういう人たちがこのまま行くのは本当に惜しいです。
みなさん、連盟で色々な催しをしますから、良かったら来てみてプラントを育ててください。来月には野菜セミナーをします。自分で作った野菜を食べてみてください。美味しいですよ」と、経験を日系コミュニティのために役立てたいと抱負を語った。
また来賓の小山信吉大日本農会会長は、「戦後、収容所から出られた日系人の皆さんが、戦前の日系人のガーデナーの皆さんが築いてくださった信用のお陰でガーデナーを職業として、生活の基盤を作ることができたのは、今でも感謝の気持ちを忘れてはいけないと思っております。
ロサンゼルスの美化には、プラントを育てる方、それを売るナーセリー、それを使って庭を作るランドスケーパー、それを美しく保つガーデナーの4つのどれがなくても、ロサンゼルスの美化は保たれません。その中で、特に、美しい庭であるために、仕事をして来た連盟の会員の皆さんの日々の努力は、ロサンゼルスの美化のために大きな役割を果たして来ました」とSCGFの功績を称えた。
ジェフ山崎南加日系商工会議所会頭は「前の会長だった小山さんより『川柳に残るガーデナ風雲録』をいただきました。とても人情味があって驚いております。その中に『子と孫を博士にさせたロンモア』という川柳がありまして、こうした理由が後継者不足に繋がっているんじゃないかと思っております。
『日本人ガーデナーは庭の手入れのみではなく、日本文化、習慣をもアメリカ人に伝える最前線で仕事をしておられます』とロサンゼルスにいらした昭和天皇に案内人が伝えたと、この本の著者・関三脚氏も書いています」と、日系コミュニティの発展を担ってきた連盟の歴史に触れた。他には林和俊在ロサンゼルス日本国総領事館首席領事と西元和彦南加県人会協議会会長が祝辞を述べた。
毎年、SCGFは就任式でセミナーを開催するが、今年はビジュアルコミュニケーションで学ぶキャッシー・ウチダさん、スティーブ・ナガノさん、グレン・カネモトさんが撮影したショートフィルム3本が上映された。中でもウチダさんの父親は上町でガーデナーをしていたと話し、「このフィルムはガーデナーの方々へのトリビュートです。ありがとうございます」と語った。
SCGFが毎月発行している同人誌「ガーデナの友」の英語のエディターを2004年から務めるノブ玉井さんに功労賞が贈られた。
功労賞を藤谷会長から授与されたノブ玉井さん
キャッシー・ウチダさん監督「Not Just Gardening」
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。