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コラム

JERCの教育相談Q&A
vol3 日系のプリスクールに通わせようと考えています

2016-04-08

Q:そろそろ日系のプリスクールに通わせようかと考えていますが、どのようにスタートしたらよいでしょうか。2日、3日、5日のコースがありますが、まだ毎日通わせるのは負担ではないかと思っています。この先、現地校に入れる予定ですが、キンダーから入学したらよいのか、小学校からでも大丈夫でしょうか。

A:ママから離れて、社会生活が始まるのですね。この世に誕生して初めて、多くの人との出会いが待っています。親から離れるだけでもたいへん不安ですから、日本語で保育しているプリスクールにお願いすることは懸命な選択だと思いますよ。母親が話している言葉と同じであることが、幼児にとってどれほど重要なことか。精神を安定させ、思いっきり行動させることが出来る環境を整えてあげましょう。

 ことばは子どもの“命”。教師やお友達が話していることばがよく理解でき、読んでもらう絵本の面白さも分かる、そしてことばのキャッチボールができること、これらの活動こそが知能を発達させ、心を育んでいくわけです。母語で育てることが如何に重要であるかがお分かりいただけると思います。
 
①3歳代の年少組からは、毎日通いましょう。
 3歳までは3日くらいの保育でもよいかと思いますが、3歳になればことばも急激に伸び、好奇心も旺盛になり身体の動きが活発になります。家庭以外の場所の幼稚園での毎日の生活は、子どもにとって大きな収穫となります。毎朝、同じ先生やお友達の顔を見て、いつもの場所にカバンを掛け、いつもの遊具で遊ぶ。この毎日のリピートがあって、子どもは成長していきます。繰り返し繰り返し行うことで、子どもはスポンジが水を吸収するように、知識や知恵を取り込んでいきます。
 
②日本の幼稚園から現地校に移動するのは、いつ頃がよい?
 米国は5歳(TKを含)から義務教育が始まりますが、あわてて入学させることはないでしょう。それは第二言語の世界だからです。第二言語で学んでいくためには、『母語』が確立していないとなかなか学べないのが現状です。アメリカで生まれても両親が日本人ならば、子どもの母語は「日本語」です。小学校1年生、或は言語の基礎ができる2年生からでも決して遅くありません。この時期に日本から現地校に編入した子どもは、日本語での読み書きができ理解力もあるので、学習言語が変わっても、割とスムースに適応できる子どもが多いようです。

 米国に住むフランス人、ドイツ人、イタリア人の親達の約70%は、子どもを現地に設立された自国の学校で、母語で教育を受けさせています。フランス語、ドイツ語、イタリア語それぞれ母語で学び、課目によっては英語で行われる授業も受けます。自分の国の言語、文化や習慣を大切に考えている表れかと思いますが、皆さんはどう考えられますか?

 我が子をどう育てたいのか、将来はどこで生きていって欲しいのか、親は総合的に考えた上で学校教育をどこで受けさせたらよいのかを、決定しなければなりません。現地校は英語学校ではありません。これから生きていくために、学校で言語や知識を吸収し思考力、理解力、判断力、想像力等、養っていかなければならないのです。

 急がないでください!幼児期の子どもを第二言語である”英語の世界”に飛び込ませるには、あまりにも負担が大きいということを、認識しておいていただきたいと思います。
第二言語での学習は、一つの言語(母語)の基礎ができてからでも決して遅くありません。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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岩永留美

教育アドバイザー

新しく赴任されたばかりのご家族、すでに数年滞在されている皆さま、お子さんの教育でお困りのことはありませんか?  海外での子どもの教育は、分らない事ばかり。異文化の中で、戸惑われていることも多いのではないでしょうか。 世界中どこからでも日本語でご相談ください。

Phone: (310)502-3603




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