JERCの教育相談Q&A
vol.69 日本語で学ぶモチベーションを上げるには!
2026-04-19
異文化社会の中で現地校に通っているお子さんの多くは、日本語でも学び母語の習得に毎日励んでいます。しかし子どもの中には、疑問を持つ子もいるのです。『毎日、英語で勉強しているのになぜ日本語でも勉強しなければいけないの』と。その時の回答が大切です。保護者の方の多くは『それはね、日本へ帰国した時に困らないためよ』とお話されるようですが、それではお子さんのモチベーションは上がりません。なぜ母語である日本語を習得するのかを、分かり易く説明してあげてください。先ず母語で獲得した言語能力(読解力、抽象語の理解、論理的に説明する力)は、第二言語で学ぶときに移行しますので、現地校での学習がスムースに進んでいくということがポイントです。
1,就学するまでの子どもへ
まだ「勉強しよう」というモチベーションは幼児期の子どもにはありませんので、本や教材に興味を持たせて、面白くて楽しいという想いだけで与えてみましょう。読み聞かせは耳で言葉を聞き、頭で想像を膨らませますから、これからの学びにとても有益です。そして平仮名をいろいろな教材を使って教えてあげましょう。読むだけでもよいのですが、書くことにも興味があるならば、鉛筆の持ち方から教えて練習させてみてください。数字も同時に教えるとよいですね。
2,小学校以上の子どもへ
いよいよ小学校の学習に入ると平仮名、カタカナ、漢字が押し寄せ、現地校で学んでいる子ども達はアップアップ!この辺りから、なぜ日本語でも勉強しなければならないのかという疑問が少しずつ湧いてきます。その時「日本に行った時に皆とお話したいでしょ。テレビやビデオも観たいでしょ。そして本や漫画を読んだりしたいよね。頑張って勉強したら、日本語が習得できるよ」と話してみま
しょう。高学年になると現地校の宿題に加え日本語学習の宿題もあり、補習授業校や塾を辞めたいという子どもも出てきます。その時ご両親が話しを聞いて動揺されると、子どもは増々要求を押し付けてきますので毅然たる態度をとりましょう。日本語で勉強するのは、日本語を習得し読み書きや会話ができると世界が広がるから楽しいということ、そして英語で学んでいくとき、母語の言語能力(読
解力、抽象語の理解、論理的に説明する力)が第二言語である英語にも移行し、現地校でスムースに学んでいけることを分かり易く話してみてください
3,タスク学習について
日本語を使って作文、詩、手紙を書くなどの活動もしてみましょう。また日本文化について調べる、グループでリサーチし、エッセイにまとめる等の活動も日本語習得に大いに貢献します。
AIの驚異的進歩により、バイリンガル話者はほゞ必要がなくなるでしょう。このような時代を迎えるわけですから、母語である日本語こそ確立し、日本文化や習慣を理解していることが重要になるのではないでしょうか。子どもを“根なし草”にしないためにも!どうぞお子さんの年令に合った話の内容で、どうして日本語でも勉強しなければならないかをお話しモチベーションが上がるような環境を整えてあげてください。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

教育アドバイザー








