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コラム

ピアノの道
vol.173 演奏もマラソンもUbuntu

2026-03-15

Ubuntu(ウブントゥ)という単語をご存知ですか?南アフリカのズールー語で「I am because we are(皆があっての私)という意味なんだそうです。

3月8日(日)人生初マラソンを怪我無く笑顔でゴールインする事ができました。私は東海岸から帰宅する飛行機が遅延し前夜の帰宅。しかも夏時間の初日で睡眠時間が一時間削られ、その上30度近い猛暑の中のLAマラソン。それでも全米50州と世界63か国から集まった2万7千人が走りました。

(人はなぜ走るんだろう)と思います。でもひたすらみんなと走っている内に演奏との共通点に気が付きます。演奏もマラソンも、準備の過程も本番も、全身全霊で一生懸命やらないとできません。その間社会的責任を他の人に任せて没頭させてもらうということです。それは平和と信頼と相互愛の象徴や体現なんだと思います。

走っていると沢山の人が沿道で応援してくれます。お菓子や飲み物を配っているボランティア。幼稚園児から高齢者まで、水の入ったコップや、お菓子や果物が載っているお盆をコースに向けて差し伸べてきます。暑さで疲労困憊した私の目をしっかりと見つめて「You can do it!」と頷きながら言ってくれた人がいました。言霊を実感する瞬間です。応援も一生懸命です。

暑い中制服を着た警察官が沢山立って応援してくれます。医療スタッフにもお世話になりました。中間地点を過ぎたころふくらはぎの筋肉が硬直してしまい、スプレーとマッサージをしてもらったのです。親身が心に染みました。

そしてリトル東京ランニングクラブの皆。遅い私と伴走してくれたウルトラランナーや、お握りや日本のお菓子や栄養ジェルを準備して待ってくれていた仲間。一生懸命の友情サポートです。

マラソンも演奏も社会と協定の安全を確認しあうための訓練と儀式なのかも知れない。皆がいてくれたから初マラソン、完走できました。Ubuntu―ありがとう。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべり始めた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳で国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽人生が目標。2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェロー。脳神経科学者との共同研究で音楽の治癒効果をデータ化。音楽による気候運動を提唱。Stanford大学の国際・異文化教育(SPICE)講師。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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