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コラム

キム・ホンソンの三味一体
vol.241 地の塩、世の光

2026-02-15

新約聖書の中には山上の説教というキリストの教えの核心であり、最も包括的な教訓が書かれています。その一部で「あなたがたは地の塩である。あなたがたは世の光である。だから塩気をなくさずに、光を隠さずに人々の前に輝かしなさい」といった内容の部分があります。塩と光は私たちが生きていく上でなくてはならない必要不可欠なものです。そのような極めて重要な塩と光の役割を前提に考えるなら、自然と「あなたがたは地の塩のように、人を味付けして引き立たせ、人を生かす者でありなさい。あなたがたは世の光として周りを照らし、迷いの中にいる人へと道を示す者でありなさい。」といった意味が浮かび上がってきます。一見、「自分を奮い立たせて、光として輝かなければならない」というような、聞く者を押し出す言葉のようにも受け取れます。正直、少々負担に感じてしまうのではないでしょうか。自分なんかにそんな立派なことができるだろうか。そもそもそのような事をしていくための権力も、社会的な地位も、経済力も持っていない。人に迷惑をかけないようにして生きて行くのが精一杯だ、と思ったりもするでしょう。

しかし、この言葉は、権力を持ち、裕福に暮らしていた人々に対して語られたのではないということを知らなければなりません。病気の者、貧しい者、罪人と呼ばれていた者、人から避けられていた者。今の状況から脱したい、このままじゃもうだめだと、惨めな毎日の中で必死にもがいていた人々へと、イエスは「あなたがたは地の塩・世の光である。あなたがたこそこの世界に最も必要な存在なのだ。」と宣言したのです。貧しいながらも自分より貧しい者を助け、病を抱えていながらも自分より酷い症状の者をケアし、気遣い合い寄り添い合う底辺の人々のその塩気とその輝きにイエスは眼差しを向けていたのです。

ところで今年中学生になった息子のジョナが、この私の説教を聞いてこう言ったのを聞いて、もうこんなに成長したのかとふと思いました。「本当にそうなんだよね。本当に必要で欠かせないものって普段からあまりその大事さに気づいていないと思う。塩も光も空気も当たり前に思ってしまう。草や昆虫だってよく考えると無くなったり全部死んじゃったら結局は鳥も動物も皆サバイブできないんだから。」「ジョナ、良いこと言った。だからこの世界に欠かせないのは人口1%の超お金持ちでも、大統領みたいな権力者でも、超人気の有名人でもない私たちのような普通の人々なんだ。私たちが塩気を失わずに自分らしい方法で輝くからこの世界が保っているんだよ。」


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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キム・ホンソン

牧師、コラムニスト、元ソーシャルワーカー、日本人の奥さんと3人の子供達に励まされ頑張る父親。韓国ソウル生まれ。中学2年生の時に宣教師であった両親と共に来日。関西学院大学神学部卒業後、兵役のため帰国。その後、ケンタッキー州立大学の大学院に留学し、1999年からロサンゼルスのリトル東京サービスセンターでソーシャルワーカーとして働く。現在、性的マイノリティーをはじめすべての違いを持つ人々のための教会、CTK (Christ the King Lutheran Church)で牧会中。

「このコラムへの感想や質問はこちらへ → khs1126@gmail.com
礼拝:日曜日午前10時 (トーランス)
お問い合わせ:携帯 (310) 339-9635




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