〇〇良い人悪い人
vol.11 寿司の良い人 悪い人
2026-01-25
「江戸っ子だってね、スシ喰いねえ。」浪花節に登場する森の石松の名セリフ。石松が清水次郎長親分の命を受け、四国の金毘羅様へ行った帰り、大阪で船に乗り込む際にスシを買って乗り込んだシーンだ。実は、このスシは押し寿司だった。ということで、少しイメージが変わっちゃう。

スシは、東南アジア(タイ、ラオス)の発酵した「なれずし」がルーツという。スシを握るところを「漬け場」、できあがったスシを乗せる台を「漬け台」というのはその名残りのようです。
さて、中国を経由し日本に入ってきたばかりのスシは発酵ズシ。奈良時代には朝廷へ献上された記録がある。今の握りズシができたのは1800年代前半、「酢」の普及から始まった。両国のスシ職人、華屋与兵衛が創始者となる。江戸時代は単身男性が多く、早くて上手い、栄養満点のスシ、そば、天ぷらは屋台としてどんどん普及した。「寿司」の字が使われ始めたのは、江戸後期、縁起の良さからという。今使われている一文字の「鮨」は高級ズシぽく、「鮓」は「なれずし」の意味を持つようだが。因みにマグロは鮮度が失われ易いため、長い間寿司には敬遠され、使われ出したのは昭和初期から30年代という。
その後、寿司は手替え品替え世界に普及される。北米には、19世紀末の日系移民の到来とともに始まったとされる。1887年、ロサンゼルスに開業した「大和屋」は、アメリカにおける初期の日本料理店の一つで、寿司も提供されていたそう。1899年『LAタイムズ』にもSUSHIが登場し、すでに一定の認知を得ていたことを示す。1960年代後半のカリフォルニアロールがブームに火を付け、今に至っているのだろう。
寿司や日本食がこの地で根付いたおかげで、望郷の念にかられることなく異国で頑張っていられる。寿司に万謝。初心に帰り素手で食べてみるのも感謝の意かも。因みに江戸時代、流行っている寿司屋は暖簾が汚かったそう。素手でスシを食べ、汚れた手は帰りがけにのれんで拭った
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

小椋かよこ「ロジカルで数学的な中国占術を愛する占術家。正義と懐疑が信条。明治時代の裁判官を曽祖父に。台湾道士に私淑。YouTube再開中。」開運本「そんなに早くいかなくても…マリリン」Amazon Japan、楽天ブックスで販売。








