JERCの教育相談Q&A
vol.66 異文化社会で子どもを育てる ~日米の違いを認識~
2026-01-25
親自身が経験したことのない異文化社会での生活、国の成り立ちや文化、習慣が異なる世界で子どもを育てていくことはたいへんな苦労が伴います。学校教育に於いてはシステム、指導方法、成績の付け方、校則など日本との違いを把握しなければなりません。先ず異文化社会を理解するところから生活の第一歩が始まります。子どもと共に学ぶという精神で、日々頑張って参りましょう!
1,自分の子どもは自分で守る
アメリカは自分の子どもは自分で守るという強い精神があります。学校教育に於いてもそれを理解しておかなければなりません。学校は学問を教えるところ、躾は家庭で親がするものと考えています。学校内でいじめ等の問題が起った場合は学校側が対応しますが、学校外で問題が起った場合は親の責任として学校側は関知しません。学校内で起った問題でも親同士の話し合いをすると、こじれる可能性がありますので学校側に解決を委ねましょう。問題によっては学校側が積極的に解決しようとしないケースもありますが、自分の子は自分で守るという精神で、解決できるまで粘り強く対応してください。
2,自由と責任
欧米での「自由」とは、その裏に必ず「責任」が伴います。自分の意思決定で行動するのは自由、しかしその結果の責任は必ず取らなければならないことを教えておく必要があります。アメリカで育つ日本の子ども達の中で、時々「ぼく / わたしの自由!」と親と対立するケースが教育相談に寄せられます。その場合「選ぶのはあなたの自由よ。でもその責任は自分で取ってね」と自由と責任の重要性
をお子さんに話しておきましょう。
3,子どもは褒めて育てる
欧米では親も学校の教師も、実によく子どもを褒めます。褒めて子どものやる気を起こさせようとします。中学、高校では学期ごとに成績優秀な生徒を表彰したりトロフィーを授与したりして、努力した生徒を称えます。成績の付け方は絶対評価ですから、自分が頑張れば頑張っただけの結果が得られるわけで、本人は達成感を味わうことができます。従って次のステップへの励みになります。
異文化社会の中で子どもを育てて数年後、日本への帰国の時期が訪れることになりますね。異言語、異文化を身に付けた子どもが再び日本に戻った時、それが違和感となり日本社会に馴染めなくなってしまう子どもがいますので、十分な配慮が必要です。帰国後に出る保護者の一言「あの国は良かった」という発言には気を付けましょう。他の国での多くの経験、その中で「得たものは大きかったね」と前向きな話題を取り上げて話し合ってみてください。考え方の柔軟性、広い視野そして何よりも異文化の中で培った強い精神力は、必ずや将来ある子ども達の財産になること間違いありません。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

教育アドバイザー








