ITのススメ
Vol. 24 太陽光発電の未来
2025-12-07
最近太陽光パネルによる発電に翳りが見え始めているのはご存知でしょうか?比較的初期の段階で作られた太陽光パネルが寿命を迎え、そのパネルの廃棄をどうするのかという問題が顕著になっています。クリーンエネルギーとして鳴物入りで世界中から絶賛された太陽光発電でしたが、廃棄のことまでは考えず世界中で導入されてしまいました。廃棄に当たり何が問題かというと、パネルに含まれる鉛、カドミウム、セレン、ヒ素などの重金属が不適切な処理によって土壌や水源に流出する恐れがあるのです。またそれら有害物質は人体に毒性があるだけではなく、環境中に長期間残留し、生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに太陽光パネルの大量廃棄の時期を迎えると、最終処分場の残余容量が不足する懸念もあります。いつの時代でもそうですが、これらの廃棄費用を避けるために悪徳業者の手によって不法投棄される可能性も大ですね。
東京都が条例化してしまった新規住宅への太陽光パネル設置義務化や都有施設におけるメガソーラーなどは寿命を迎える20年後(パワーコンディショナーは10~15年で寿命を迎えるため実質15年の寿命と推察される)にそれらの廃棄と取り替え費用を国民に負担させるのでしょうか?期待と不安はどちらが大きいのでしょうか。
一方現在研究開発が大詰めの段階のペロブスカイトと呼ばれる日本人によって発明された太陽電池は、軽くて薄く、曲げられる次世代型の太陽電池です。こちらはインクジェットプリンターのような装置で印刷(塗布)して作成します。なので自動車のルーフや建物の屋根や壁面などで発電が可能になるのです。身近なところで言えば我々が使用しているスマホの背面にも塗布し、充電不要なスマホにすることも可能です。またペロブスカイトの特徴は必ずしも太陽光である必要がなく室内光でも充電が可能なため世界中でペロブスカイトの開発競争が激化しています。ペロブスカイト電池も有害物質は含んでいますが厚さ1ミクロン強なので絶対量が少ないと推察されます。重さも大変軽いため設置場所を選びません。しかし問題は安定性と耐久性です。実験段階では既存のシリコン製太陽光パネルよりも耐久性が低く、日夜研究チームが解決するための努力を続けている段階です。ここが改善されれば日本の技術であるペロブスカイトは一気に世界中で発電を始める日が到来するのではないでしょうか。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

日本生まれ 22 歳で渡米、1998 年にYuki’ s PC Lab をダウンタウンLA で起業、多くの日系オフィスやパソコンユーザーへサービスを提供し、現在ガーデナにて修理や改造、クラス、コンサルティング業務を継続中。
Yuki’s PC Lab 1011 W. 190th St, Unit 1/2 Gardena, CA 90248 424-396-3258








