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コラム

JERCの教育相談Q&A
vol.64 現地校で学ぶということ ~母語で培った言語能力が第二言語を支援~

2025-11-23

言葉のハンデを背負って学習していかなければならない現地校で学ぶ日本人子女、文化も習慣も日本とは異なる学校での日々は、子どもにとって辛い不安な毎日でしかありません。

ご家庭では、英語習得のために家庭教師を付け英語の塾に入れて、早く習得させなければと考えられるのではないでしょうか。しかし英語で学ぶということは、それだけでは難しいのです。子ども自身が母語で身に付けた言語能力が、第二言語である英語での学習にも大きく影響を与える、ということをお伝えしなければなりません。
 
1,何年かかる授業への参加
現地校に入学、編入した年齢、言語能力にもよりますが、授業についていけるようになるのに平均5年から7年かかると云われています。幼少期から英語圏で育っている子どもは、更に年数を要するでしょう。母語と第二言語である英語を同時にインプットしようとするからですね。幼少期の子どもには無理であることを理解してください。

現地校で学んでいくためには、英語力を付けながら学んでいくしかありませんが、同時に日本語で知識と想像力(アイデア)も育てることが大切です。授業やテストで必ず求められるからです。
 
2,家庭での親のサポート
英語力が十分でない中で毎日の授業に参加し、宿題をこなしていくことは至難の業です。両親のサポート無くして成り立ちません。宿題は親子で取り組みましょう。最初は、親の宿題になっても構いません。答えを写すだけでも良いでしょう。授業内容はできればテキストを少し予習しておくと、大体どのような内容なのか把握できます。授業中ボーっとしているのではなく、少しは授業への興味が湧いてくるでしょう。日本語補習授業校も週1回の授業ですから、宿題が多いのですが、こちらも済ませているかどうかチェックしましょう。お子さんを現地校で学ばせると決められたならば、親も共に現地校で学ぶ覚悟で日々過ごしていただきたいと思います。
 
3,日本語で培った言語能力が、英語での学習を支援
母国語を伸ばすことで英語を取り込んでいきますから、海外での日本語教育はたいへんに重要です。現地校で学んでいくための後押しになるのです。母語で培われた言語能力とは、読み書きは勿論のこと、会話力、語彙力、読解力、想像力、思考力、記憶力、文章力のことで、これらの力が第二言語で学ぶ際に移行し、スムースに学習していくことができるわけです。日本で成績が優秀だった生徒は、現地校に編入してもスムースに学べているようです。

日本語補習授業校や塾で言語能力をつけながら、英語で学習していくことはたいへん厳しいかと思いますが、必要不可欠であることを理解して頑張っていただきたいと思います。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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岩永留美

教育アドバイザー

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