ITのススメ
Vol. 23 Windows OSの怪
2025-11-02
マイクロソフト社の基幹OSのWindows10は、これが最後のWindowsになるとの謳い文句で10年前の夏にリリースされました。パソコン業界でこれ以上進化しないなどと言うことはあり得ないのでIT業界の人は信じていなかったと思います。そしてわずか6年後の2021年10月に苦し紛れの言い訳と共にWindows11がリリースされ、さらにその4年後の2025年10月には最後のOSと謳ったWindows10はサポートを終了してしまいました。快適に動くパソコンなのにTPM2が付いていないのでWinodws11に無償アップグレードもできない。買い替えするにはあまりにも勿体無い素晴らしいSpecのパソコンを、使い続けているWindows10難民が巷に溢れかえっている今日この頃です。ちなみにTPM2とは何かというと昨今のセキュリティに必要な暗号鍵や認証情報(パスワード、指紋、顔など)を安全なハードウエアで管理する仕組みを組み込んだモジュールです。またBitLockerによるストレージ暗号化やWindowsHelloのような生体認証などの機能を安全に利用できるようにするために必要です。なのでこの今どきのセキュリティの安全を考えるならばTPM2は時代の流れというか絶対に必要なのです。そもそもマイクロソフト社はこういう時代がすぐにくることがわかっていながら「最後のOS」などと馬鹿げた戦略を掲げて謳い文句にするなど言語道断です。おそらくはその時代はライバルのアップル社がOSX(テン)やMacOS10の名前で2019年までずっと続けていたのでアップルに対抗するために「最後のOS」として本来ならWindows9のはずが10と命名したのでは無いかと小生は感じています。ちなみに対応策ですが、マイクロソフト社では自己責任でTPM2をすっ飛ばして(レジストリーの書き換えが必要)Windows11のインストールが可能であると説明しています。実際小生もできることを確認しました。しかし、これは今の時代背景を鑑みるに、危険と隣り合わせであると言わざるを得ません。TPM2がない高スペックのマシンを使い続けるなら、まずbios/UEFIでTPMモジュールが付いているか確認してみましょう。高スペックのマシンは意外と付いていたりしますが、Windows10では不要だったために無効化されているケースがあります。その場合有効化するだけでWindows11をインストールすることが可能になります。ただしProバージョンをインストールする際にはBitlockerの設定を必ずして、リカバリーKeyを安全な場所にメモしておくことがお勧めです。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

日本生まれ 22 歳で渡米、1998 年にYuki’ s PC Lab をダウンタウンLA で起業、多くの日系オフィスやパソコンユーザーへサービスを提供し、現在ガーデナにて修理や改造、クラス、コンサルティング業務を継続中。
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