ITのススメ
Vol. 21 自動運転車の未来
2025-09-07
2014年11月からサンタモニカやダウンタウンなどロサンゼルスの広い範囲で自動運転タクシー「Waymo One」が24時間年中無休で運行され始めました。100%再生可能エネルギーで運行されています。自動運転というとまだまだ先の未来の話だと思っていたら実用化商用化されて、とんでもない時代に生きていることを痛感させられます。WaymoはUberとも提携しているのでUberアプリからも呼び出すことが可能です。日本での普及はもう少しかかるかもしれませんが、過疎地域の高齢者率が高いエリアなどは自動運転の自家用車があれば免許を返納する年齢の年配の方々にかなりの朗報なのでは無いでしょうか?心配なのはGPSの精度です。アメリカのGPSは5-10メートル単位での誤差がありますが、日本の道ではその誤差では事故につながるような場所も多々あるようです。幸いなことに日本には準天頂衛星システム「みちびき」が導入されたことにより誤差1メートル以下の高精度測位が可能になりました。さらにセンチメートル級測位補強サービス(CLAS)を利用すれば、数cmレベルの精度で測位が可能になったので今後の自動運転をサポートするパートナーとして大いに期待できそうです。日本で自動運転を実用化するにあたっては米国ではほとんど見かけない自転車や歩行者による信号無視や、コンビニの駐車場などからの急な飛び出しなどに事故なく対応する必要があるので、あと数年はかかるのでは無いかと思います。それにしても科学の進化は想像よりも早く、本当に自動運転車が発売される日が楽しみでもあります。また農業分野でも自動運転トラクターなどの開発が進んでいて、スマート農業の普及に向けて一気に加速している感があります。また、「CocoRobotics」と言うサンタモニカに本拠地を置く食品や雑貨の配達ロボットを運用している会社があります。こちらは小型の赤い立方体型ロボットで旗やライトをつけて存在を知らせているのが特徴です。その姿がとても可愛いと話題になっているようです。この会社はUberEatsなどとも連携しておりロサンゼルス全域とサンタモニカで展開中です。主にタコスやグローサリー、飲み物などを中心に配達をしているようです。また子供達にも超人気でSNSなどで「家までCocoロボが配達に来た」などの投稿も目立つようになってきたようです。さらにUSCのキャンパスには「Kiwi Campus (Kiwibots)」と言う小型の4輪配達ロボットも活躍中のようです。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

