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コラム

ITのススメ
Vol. 20 モバイルバッテリーの未来

2025-08-03

発火事故などで何かと話題に上るモバイルバッテリーの未来はどうなるのでしょうか。今現在主流のリチウムイオン電池は衝撃に弱く環境への負荷や寒冷地での使用での性能の低下など問題が多々あります。それでも多機能の携帯電話で消費されるパワーはモバイルバッテリーを持ち歩かないといつどこで電池切れになるか分かりません。電池が切れれば電車やバスに乗れなくなったり、買い物ができなくなったりと不便なので大勢の人が持ち歩いているのが現状ではないでしょうか。バッテリーをコンクリートの床の上に落とした人が、夜バッテリー充電中に火災が発生した例もあります。そんな危険なリチウムイオン電池に変わる安全なモバイルバッテリーが日本のメーカーから発売されています。エレコム社から発売されているナトリウムイオン電池です。ナトリウムイオン電池は、金槌を使って釘を打ち込んでも発火しない。環境への負荷は少なく人体への影響もほとんどない。さらにリチウム電池だと摂氏0度以下だと極端に性能が低下しますが摂氏マイナス35度まで対応します。従来のリチウム電池では500回の充放電がサイクル寿命となりますがナトリウムイオン電池では10倍の5000回がサイクル寿命となります。筐体は再生プラスチックを採用しており、梱包の箱にも一切プラスチックは使用されていないエコな企業理念が反映されていると言えるでしょう。また筐体の再生プラスチックに工夫が施されていて長期間使用をしても傷や汚れが付きにくい表面の加工が施されています。残念なポイントは筐体の大きさがリチウム電池に比べやや大きい事と、MagSafeの充電に対応していない2点です。今現在はアメリカでは販売されていないので訪日の際などに購入されるのがおすすめです。あとナトリウム電池以外に準個体電池という燃えない電池も発売されています。こちらは最近話題になっているEV用に開発が加速している全固体電池のテクノロジーから派生したものかと思われます。現在のリチウム電池は電解質に液体を使用しているため、温度変化による膨れや外力による漏液などの破損リスクがあります。しかし個体電解質を用いた全固体電池や半個体電解質(ゲル状)の準個体電池は外部からの衝撃によってリチウムイオンが結晶化してショートする(これが火災の原因)ことが無いため安全性が高く、劣化もしにくいため長寿命となり、より高密度なエネルギーを実現することが可能です。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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Yukinari Suda、IT Engineer

日本生まれ 22 歳で渡米、1998 年にYuki’ s PC Lab をダウンタウンLA で起業、多くの日系オフィスやパソコンユーザーへサービスを提供し、現在ガーデナにて修理や改造、クラス、コンサルティング業務を継続中。 Yuki’s PC Lab 1011 W. 190th St, Unit 1/2 Gardena, CA 90248 424-396-3258




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