JERCの教育相談Q&A
vol.60 親子でことば遊びを! ~楽しくできる語彙を増やすための遊び~
2025-07-25
知的発達を促す「ことば」は、幼少期よりできるだけ多くの語彙(母語)を教えていくことが求められます。しかしながら異文化社会に於いては、家から一歩外に出れば異言語の世界、思うように母語の習得が進まないことを懸念されている保護者の方が多いのではないでしょうか。
家庭の中で車の中で、親子でできることば遊びをしながら日本語の語彙を豊かにし、正しい文法を身につけるように指導してください。子どもはスポンジが水を吸収するように、ことばを吸収していきます。
1,しりとり遊び
①特殊音のままで続けるやり方 例:がっこうーこうえん、じてんしゃーシャベル、にんぎょうーぎょうざ
②特殊音の前の音で続けるやり方 例:がっこうーこども、じてんしゃーしか、にんぎょうーぎんこう
③特殊音は使わないことにするやり方(例えば、特殊音で終わる言葉を言った人が負けることにする)
2,反対ことば
反対ことばは場面に即して教えるのが基本。例えば階段をのぼりながら上の方を指さして「うえ」と教え、階段をおりながら下の方をゆびさして「した」と教える。
一つのことばに対して複数の反対ことばがある場合には、注意をして教える。
例:「脱ぐ」の反対ことばには、「(帽子)をかぶる」、「(シャツ)を着る」、「(手袋)をはめる」
3,頭音連想の遊び
同じ音で始まることばをさがすもので、ことばに対する興味や関心を引き出すのに効果的である。
例:「あ」あひるが あいさつ あさのいけ
「い」いつも いちばん いっとうしょう
「う」うみに うかんだ うきぶくろ
「え」えんとつ えにかく えかきさん
「お」おおきな おみこし おまつりだ
4,早口ことば
①「たけやぶに たけ たけかけた」
②「となりのきゃくは よくかきくう きゃく だ」
③「なまむぎ なまごめ なまたまご」
④「ぼうずが びょうぶに じょうずに ぼうずの えをかいた」
5,短文づくり
短文づくりをさせる主なねらいは、語彙を豊かにして、正しい文法を身に付けさせるため。
*一つの単語を用いるやり方
*二つ以上の単語を用いるやり方
*単語以上のいいまわしを用いるやり方
*グループでの短文づくり
参考資料:福沢周亮・池田進一 著 「幼児のことばの指導」より
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

