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コラム

ピアノの道
vol.150 You are what you READ

2025-04-04

花咲き乱れる春うららの今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか?悲観的なオンラインニュースを次々と読み続けるDoomscrolling(またはDoomsurfing)していませんか?

最近のニュースには政府解体や関税・外交などの政治問題だけではなく、個人的な危機感を感じるものも増えています。有効ヴィザや永住権を持っていても反戦デモに参加したり投稿記事を発表したという理由で剥奪される人が続出している中、自分のヴィザ・永住権は大丈夫か。表現の自由は、政治デモの権利は、どうなったのか。第二次世界大戦中日本人・日系人を強制収容所に送還するのに使われた「敵性外国人法(1798)」が、21世紀のトランプ政権によって不法移民の強制送還に起用されるとは何事か。

「不安で眠れない」と訴える友人が増える中、私も気が付くとドゥームサーフィングに時間を食われています。でも思い出したのが「You are what you read」ということわざ。「食べたものが血肉になる」という意味の有名な「You are what you eat」をもじった「You are what you read」は、「読んだものが思考と精神を創り上げる」という意味です。「積ん読」になっていた本のページをめくっていると呼吸が楽になってきます。いつの世にも当てはまる叡智があることを思い出します。そしてピアノに向かうと何世紀もの先輩音楽家たちの苦労や困難を思い起こすと同時に、それでも音楽が世代も世紀も超えて今でも奏で継がれていることに勇気を得ます。

現状を踏まえることは必要。でも我々の社会人としての責任は、家族や地域社会の一員、環境保護者、そしてプロとして他にもあるはず。だから自分の心身の健康管理に気を付けなければ。接種する食べ物や情報にも気を配らなければ。外は春。花の香りを胸いっぱいに吸い込み、降り注ぐ日光を肌に感じて、笑顔で外出すれば、勇気と希望が湧いてきます。我々はみんな、様々な困難を乗り切ってきた先祖の血を引く子孫です。

この記事の英訳はこちらでお読みいただけます。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべり始めた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳で国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽人生が目標。2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェロー。脳神経科学者との共同研究で音楽の治癒効果をデータ化。音楽による気候運動を提唱。Stanford大学の国際・異文化教育(SPICE)講師。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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