ITのススメ
Vol.16 紙の書籍 VS 電子書籍
2025-04-04
アマゾンがキンドルと言う電子書籍を始めて18年。いつの間にか電子書籍が当たり前の時代になってきた世の中です。あらためて紙の書籍と電子書籍のメリットとデメリットを明確にしたいと思います。
紙の書籍の最大のメリットは、読書の体験です。ページをめくる音や匂いなど五感を刺激する要素に溢れています。そして本は当然紙でできているのでページの表面からブルーライトが出ることはありません。本を読んでいるときに勝手に出てくる通知に邪魔されることもありません。書き込みができます(記憶に残りやすい)。大事なページに付箋を貼ったり折ったりとアクセスが簡単です。モノとしての魅力があります(デザインなどインテリアとして)。読みたい場所に置いておけます。しおりやブックカバーなど選び使う楽しみがあります。貸し借りができ、本屋や図書館、ブックカフェなどで探す楽しみがあります。一方デメリットは、持ち運びに不便なこと。重たくて場所を取るため旅行などに複数の本を持っていくことが難しい。
電子書籍の良いところは、何と言ってもいつでもどこでも読めることでしょう。本の量が増えても保管するスペースは必要ないです。無料で読めるキャンペーンもあります。文字のサイズを大きくしたりして読めます。在庫切れになることもありません。本屋では取り寄せになってしまうような本もすぐに買えます。読み上げ機能が利用できる場合もあります。好きなページを簡単にスクリーンショットとかにできます。値段は紙の本より絶対に安いです。資源の節約になり、伐採される木を少なくすることができます。
デメリットは読書体験に欠けることです。五感を刺激する要素がほとんどないので物足りなさを感じるかもしれません。そして紙の本に比べて圧倒的に目に負担がかかります。端末の充電が切れた時には全く読めないです(災害時など)。本の貸し借りや売却ができません。
他にもそれぞれにメリットやデメリットがあるでしょうが、それぞれのメリットを生かし賢く使い分けるのがいいかもしれませんね。家でじっくり読むには紙の書籍にして、電車での移動や待ち時間などは電子書籍でと言う使い方で、より多角的な読書体験になるかもしれません。今の時代には多様な読書スタイルがあります。便利さも、読書体験も、いいところ取りをして本のある暮らしを楽しみましょう。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

