JERCの教育相談Q&A
vol.54 教育支援活動30年の歩み その①
2025-01-24
(公益団体)JERC日米教育サポートセンターは今年、設立30周年を迎えます。海外に在住する日本人子女とその保護者をサポートするため、そして現地社会と日本人コミュニティのパイプ役を担うために、1995年4月トーランス市に設立されました。日系企業の米国への進出が盛んになるころ、帯同する駐在員の子弟が特定地域に急激に増加、現地コミュニティを始め現地校などから険悪なムードが漂い始めたのです。そこで日本人子女の教育を現地だけにお任せするのではなく、我々の手でできるヘルプはしなければならないと、日系企業の有志を始め数名の保護者が立ち上がり、JERC日米教育サポートセンターが設立されたのです。
<活 動 内 容>
1、海外在住日本人子女への教育サポート
毎月1回教育オリエンテーションを開き、保護者に向けにアメリカの教育制度、言葉の問題、二言語での学習、英語の習得、海外での日本語学習、バイリンガルについて、現地校のシステム、異文化で子どもを育てること、ことばと知的発達等々、異文化社会で考えられるあらゆる教育問題を取り上げ、参加者にお話し致しました。また教育講演会やセミナーなども開催。海外在住日本人子女が異文化の中で教育を受けることで、リスクを負わないことを願い教育面、精神面からサポートを行って参りました。
2、教育相談
海外に於いて日本語で相談ができる機関として、設立以来、全米より多くの日本人の方々から相談が寄せられ、また日本からは、これから海外で生活を始める方の相談も多く、直接に現地の情報が得られることに高評価をいただきました。
設立当初より、教育アドバイザーが電話とメールで対応しており、出来るだけ早い対応を心がけて参りました。相談内容はやはり現地校での学習、英語習得の問題、日本語教育について、言葉の問題、いじめの問題、現地校とのトラブル、全日制日本人学校か現地校かの学校の選択、日本語補習授業校の選択、幼児の言葉の問題、そして育て方、日本への帰国時期、帰国子女受験について等々。また登校拒否、拒食症の問題、家庭内暴力等の問題で悩み苦しんでいる家族からの相談にも対応して参りました。
3.教育ハンドブックの制作
海外でお子さんの教育を考えなければならない保護者の方へ、特に米国の情報を満載したハンドブックを発行。アメリカの教育制度、現地校のシステムと生活、渡航前の手続き、現地校入学・編入の手続きそして現地校で学ばせるということの留意点などを掲載し、多くの皆様にご利用いただきました。(完売)
その②につづく
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

