ITのススメ
Vol. 13 補聴器 VS Airpods Pro 2
2025-01-05
Apple社の発売しているイヤホンのAirpods Pro 2ではヒヤリング補助機能が搭載されています。これはただ単に高音の音量を大きくするだけの安物補聴器に比べ本格的に設計されていることがわかります。しかしあくまで補助機能なので重度の聴覚障害には対応できないようです。最近なんとなく聞き返すことが増えたとか、以前より聞こえていない気がするという補聴器をつけるまでではないかなという人には大変重宝する機能です。他にも大音量削減の機能も追加されていてコンサートやライブ会場などでの大音量を和らげて耳へのダメージを防いでくれる優れものです。
この機能を使用するにあたってはiOSのバージョンが18.1以上であることが条件です。Airpods Pro 2の方は2年前の発売当初のものでも大丈夫なようです。ファームウエアのアップデートでこの機能を追加している様で、ユーザーが意識することなく対応が終わっています。
ヒアリングチェックはAirpods Pro 2を装着した状態でiPhoneの設定アプリで行います。テストには10分前後の時間が必要ですが、大変静かな環境でなければエラーが出てしまいます。無音だと思っている部屋でも突然自動車のクラクションの音が聞こえたり、近所を歩く子供の声が聞こえたりと意外とノイズに囲まれています。なので一番手っ取り早いのは布団をかぶって外部の音を遮断する方法です。テスト自体は片耳ずつ音が聞こえたら画面をタップする形式で行われます。結果はdBHLのグラフで表示されます。再生されるサウンドは250Hzから8kHzまでの8段階あり、聞こえにくいと判定された周波数帯のところを持ち上げることによってヒヤリングサポートを実現しているようです。このテストは何度でもできるので、常に最新の結果に基づいたヒアリングサポートを作り出すことが可能になります。市販の値の張る処方箋が必要なタイプの補聴器では半年に一回、もしくは年一回のテスト(有料)を受けて再調整してもらう形なのでもしかしたら気づかないうちに聴力が落ちて不便な状態に陥っている可能性もあります。
Airpods Pro 2は電池の持ちは連続使用で6時間ですがケース内で5分充電すると1時間の使用が可能になります。15分の充電で3時間の使用が可能になるのでちょっと聞こえにくい程度の方なら十分な長さだと思います。聴力が落ちてきたなと感じる方、一度試してみてはどうでしょうか。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

