旅は呼んでいる。
vol.67 青森県②
2022-06-23
ギザの巨大ピラミッドはどのように建設されたのか。或いはロズウェル事件の真相は、今は氷で覆われている南極大陸に文明はあったのか。日本のオカルト雑誌“ムー”を読んでは、謎、都市伝説等を追い求めていた。
新郷村にある“キリストの墓”は、ミステリー好きにはたまらないスポットだ。実はゴルゴタの丘で磔にされたのは身代わりで、日本に逃れて平和に暮らしたそう。さすがに眉唾過ぎるが、「ナニャドヤラ」と歌う盆踊りや、以前は戸来(ヘライ)村と呼ばれており、いずれもヘブライ語に由来するのではと推測されている。赤ん坊を初外出させる際、アッシュ・ウェンズデイのように額に十字を書く風習もあり、かつてクリスチャンが訪れたのは間違いないだろう。また、パワースポット感覚で比叡山や高野山と並ぶ日本三大霊場のひとつ、恐山まで行ったがまさかの閉山期間。仕方ないので誰もいない中、せめて少しエネルギーを貰えたらと寝転んだら、全身硫黄臭くなってしまった。
美しい景勝で国の天然記念物の“奥入瀬渓流”や“十和田湖”でウォーキングも楽しんだ。ただ、それよりインパクトが強かったのが“十和田湖ホステル”。受付係はおろか他の宿泊客すら見当たらない。どうやらリモートワーク中らしく、電話でチェックインを伝えた。昭和で時間が止まったような内観の上、ところどころ壁紙が剥がれて電気がチカチカ。これはジャパニーズホラー…周辺で最安値だったので何も考えず予約し、後でレビューを見たら「夜は肝試しでした」と投稿が多数。しかし、これはこれで貴重かつ面白い経験だった。
青森といえば、津軽海峡で獲れる通称“大間のマグロ”が有名だが、太平洋側の八戸漁港は水揚量で全国一になったこともあり、新鮮な地魚が豊富だ。八戸に行くなら市内の“八食センター”にある“八食市場寿司”がリーズナブルでおすすめ。生サバやヒラメのエンガワが最高に美味しかった。
ミステリーと大自然、美味しい食べ物に癒されリフレッシュ!やはり人生には適度な息抜き=旅が必要だ。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。