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コラム

ピアノの道
vol43 運命共同体(Shared Destiny)

2020-10-14

 音楽は競争が激しい職種です。お金もコネも運命も全ての要素に音楽界での生存を左右します。学生時代は「どうやって突出するか」と躍起になっていました。周りを引き離す指さばきの速度や正確な技術。華やかさ。音楽性...自分の希少価値をどうやって見せつけるか、自分の優勢をどうやったら証明できるか。

 私が脳神経科学をやって一番良かったのは、音楽の真髄は個性や天才性ではなく、共感・共鳴を通じた一体感だと思い出させてもらえたことです。どの文明にも必ずある音楽。それは音楽というのが人間の社会性に必須な、人間性その物だからだと思います。私たちは相手に自分を重ね合わせてみることに安心と喜びを見出します。あなたの喜びは私の喜び。あなたの痛みは私の痛み。あなたの痛みを和らげるお手伝いが出来たら、それは私自身の痛みを癒す。

 次回の「ピアノの道」が発表になる時には、次期米大統領が決まっている予定です。気候変動、自然災害、人種差別、経済格差、健康保険、コロナとその経済的影響など大きな課題を沢山抱えたこの時代の選挙。その上インターネットのアルゴリズムが私たちの思想動向を全て把握し、読み手の意見に沿ったニュースが優先して我々の所に配達されます。自分とは異なる意見や視点がある事が信じられなくなってくる危険性をはらんだシステムです。さらにインターネットを利用した色々な情報操作や、真実ではない情報の世界的な流通も多く起こる、そんな時代です。

 我々は時空を共にした運命共同体です。どんなに対立しても、この国や地球の一大事は全員に影響を及ぼします。そして人間として、子孫により良い未来を託したいと思う気持ちは皆、同じはずです。どんなに意見が違う相手とでも、同じ音楽を一緒に聞けば心拍も呼吸も脳波も同調して来ます。お互いへの尊重と信頼を忘れずに一緒に将来を語り、歩んでいこう。祈るような気持で毎日音楽を発信しています。

この記事の英訳はこちらでご覧いただけます


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべっていた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳のボリボリビア演奏旅行を皮切りに国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽活動を目標に、2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェローとして活動。音楽のヒーリングについて、脳神経科学者との共同研究や、講義もする。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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