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コラム

来夏の映画観ようよ♪
vol65 ビッグ

2020-09-03


 疫病が、株価が、温暖化が、と今日日世間は暗い話題に溢れていて、テレビショーは芸能人のあら探しばかり。たまにはハッピーな気分に浸りたい。といっても、もっぱらホラーや戦争映画が好きなのでハッピーエンドの映画があまり思い浮かばず…いや、あった!
 
 コンピューターゲームや野球が好きな12歳の少年ジョシュは、隣家に住む親友ビリーといつも遊んでいた。ある日、家族と移動式遊園地へ行くと、ジェットコースターの前に憧れの女の子シンシアが並んでいた。勇気を振り絞って近づくものの、シンシアの彼氏が来た挙句、身長が足りないという理由で係員に乗車を拒否されてしまう。
 しょぼくれて歩いていると、アラジンのような衣装を纏った怪しげなからくり仕掛けの“ゾルター人形”を見つけ、25セントを入れると「願いを言え」と表示された。ジェットコースターに乗れるよう“大きくなりたい”とお願いしたところ、翌日本当に“大きく”なっていて―。
 
 子どもの頃に観た際の印象と、大人になってから感じる事はやはり違う。ラストシーンがあまりに切なくて思わず涙ぐんでしまい、ただハッピーな気分になれるだけの映画ではなかった。望み通り、見た目は30歳代と大きくなったが中身は12歳のままのジョシュが見た社会。そして幸運にも入社できた玩具会社で出会った女性スーザンとのオトナの恋。どうしてもスーザン目線になってしまい、そうだ、もし周りに少年の心を持った男性がいたら確かに惹かれるなと共感した。金銭や地位に縛られず、好きなことにまっすぐでいられる人は少ない。社会に出て働いて給料をもらい、結婚して子どもを育て、いわゆる「常識的」な段階を踏めばきちんとした大人になれると思っていたが、きちんとした大人とはなんだろう?
 
 実はセドナからの帰り道、どこかで休憩したレストランのゲームコーナーでゾルターそっくりのからくり人形を見つけたことがある。アメリカではこの手のマシンが実在するのかと思ったが、あれ以来一度も目にしたことはない。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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加西来夏

職業:旅する映画ラヴァー。映画の聖地であり、年中カラっとした最高の気候…世界中を旅しているけど、やっぱりL.A.が大好きです。年間視聴映画100本以上、訪問39ヵ国~。好きな言葉は“世界は驚きと奇跡に満ちている”。ご意見はkasai.laika@gmail.comまで




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