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コラム

ピアノの道
vol.40 「Why?」ではなく「How?」

2020-09-02

 「なんで・・・しなくちゃいけないんだろう?」…時々誰でもこんな考えに取り憑かれることがあるのではないでしょうか?こんなに頑張っていて何になるんだろう...?

 まだ自分の演奏のキャリアがどうなるのか全く不透明だった学生時代。単独のニューヨーク。背水の陣。朝から晩まで必死に練習する毎日でした。演奏会という目標に向けて頑張っている時は良いのですが、演奏会が終わり、次の演奏会が無かったりすると突然「自分は何をこんなに我武者羅に...何のためになぜ?」という思いに駆られて泣きたくなる時がありました。でも、ある日ふと、こんな話しを思い出したのです。

 チベットのお坊さんは読経という行為が世の中に平安をもたらしていると考えているそうです。何十年も苦渋の避難民生活を送っているチベットのお坊さんたちが、です。私も、ピアノを弾いている時は良いことしか考えていない。幸せや美しさや温もりや優しさを音楽に織り込んで、一音一音送り出している。音楽は、私の読経なのかもしれない。発表の場が無くても、誰にも聞いてもらえなくても、心を込めて毎日弾けばそれで良いのかも知れない。

 脳神経科学的に言うと「やる気」は待っても絶対出てこないそうです。取り合えずやり始める。やり始めて段々出てくるのが「やる気」。どうしても練習する気になれない日は私は20分タイマーをかけます。20分やってそれでもやる気が出なかったら休んでよし!大抵タイマーが鳴る時には練習を続けたくなっています。なぜやるのかの「Why」ではなく、どうやったら出来るかの「How」を一緒に考えましょう!

 毎日月曜日から金曜日まで、朝の6時から30分間バッハのゴルトベルグ変奏曲の一つずつライブ配信しています。ある日こんなメールを頂きました。「毎朝の参加は無理ですが、あなたが頑張っていると思うと、私も毎朝元気になります。」朝練ライブ配信、そして音楽人生に意義を感じました。

 私のYouTubeチャンネルに遊びに来てください。朝練ライブ配信の他にも英語・日本語両方で色々動画を上げています。https://www.youtube.com/c/MakikoHirata

この記事の英訳はこちらでお読みいただけます。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべっていた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳のボリボリビア演奏旅行を皮切りに国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽活動を目標に、2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェローとして活動。音楽のヒーリングについて、脳神経科学者との共同研究や、講義もする。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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