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コラム

ピアノの道
vol.35 音楽お届け!

2020-06-17

 最後に目を閉じて音楽を聴いたのは、いつですか?
 
 旅行も外出も普段の様に行けない。そんな時「どこでもドア」の役目をしてくれるのが、音楽や読書や絵画や映画なんかだと私は思っています。音楽は特に香りと同じで、言葉を通さずに感覚に訴え、より直接的に私たちを思い出や想像の世界へと一瞬で連れて行ってくれます。
 
 Covid-19の影響を受け、ここ数日でNYフィルハーモニック、メトロポリタン・オペラやロンドンのシェークスピアカンパニーを始め、舞台芸術を代表するグループが数々2020年中の公演を見合わせることを発表。中止や延期の発表はこれからも増えると見られています。
 
 ソーシャル・ディスタンシングを守りながら公演をすると、交互に空席の列、さらに聴衆一人一人の間に2席空席を設けることになるそうです。この状態で経費をカヴァーしようとすると、チケットの値段が通常の2倍から5倍になってしまいます。
 
 でも私たち芸術家は元々利益のために修行を重ねてきた人種ではありません。将来の不透明さ・収入の不安定さ・競争率の高さを恐れずに、芸術の力に突き動かされてこの業界に入って来ています。小さな劇団や演奏会場が赤字覚悟で、壇上の奏者の数を減らし、客席と客席をグンと離した形で秋からの公演の決行を発表しています。多くのアーティストが無償でオンラインで配信を行っています。
 
 私も外出禁止令が出てからYouTubeなどで昔の演奏録画を上げたり、新しいシリーズを作ったりどうやったら皆さんのお役に立てるのか色々試行錯誤をしています。日本文化会館が外出禁止令中のコミュニティーの人々のために発信している『リトル東京リトルポッドキャスト』の最新エピソードには祈りを込めて「アヴェマリア」を収録しました。6月22日(月)の午後12時半からは国際交流基金ロサンゼルス主催の「Music Mondays!:Cheer Up with “Virtual” Concert」で山田耕筰やドビュッシーの特に日本をテーマにした曲を特集したライブ配信を行います。私は今こそ音楽の癒し効果を皆さんにお届けしたいと思って頑張っています。

この記事の英訳はこちらでお読みいただけます。
https://musicalmakiko.com/en/?p=1918


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべっていた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳のボリボリビア演奏旅行を皮切りに国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽活動を目標に、2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェローとして活動。音楽のヒーリングについて、脳神経科学者との共同研究や、講義もする。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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