What’s Up, 神主さん?
第4回 節分の祓(はらえ)
2020-01-31
神主兼映画ジャーナリストの、はせがわいずみです。
来週は節分ですね。節分は年によって違いますが、今年は2月3日です。節分とは、「季節を分ける」という意味で、元々は、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことを指していましたが、江戸時代から立春の前日のことを指すようになりました。というのも、立春は旧正月の時期と重なることも多く、また、動植物が活動を再開する春の始まりでもあるので、特別な意味を持つからです。
節分と言えば、豆まきと恵方巻き。豆まきの慣習は、平安時代初期から宮中で行われていた邪気や災厄を祓(はら)う「追儺(ついな)の儀」が起源とされています。恵方巻きの起源は分かっていませんが、今年の恵方は西南西です。
また、立春から厄年が始まると考えられていたことから、節分は、その年が厄年に当たる人たちが厄祓いのご祈祷をしてもらう日という習わしがあります。
季節が変わる時期ですので、昔から日本人は、厄年以外の人も穢れを祓う慣習がありました。「穢(けが)れ」とは「気が枯れる」という意味で、本来持っている「気」がストレスなどで「枯れて」(くたびれて)パワーがダウンしている状態のことで、「祓い」で「気」のリチャージをしてきました。
当神社では古来より伝わる神事にて、節分に穢れを祓う「節分の祓(はらえ)」のご奉仕をしています。この神事は、祓いの身代わりとなってくれる人形(ひとがた)を使います。人形に名前、年齢(数え年)、住所を書き、祓ってほしいことを念じ、体の良くなって欲しい部分を、願い事を唱えながらさすり、人形に息を吹きかけます。例えば、肩こりが治って欲しい場合は、「肩こりが治りますように」と言いながら人形で肩をさすります。頭が良くなって欲しい人は、「頭が良くなりますように」と言いながら人形で頭をさすります。良くなって欲しい部分が複数でも構いません。さすって息を吹きかけた後の人形を節分祭にご持参ください(詳細は当神社ウェブサイトShintoShrine.orgをご参照下さい)。
今年の節分祭は、2月1日(土)正午からトーランスのセイワマーケットにて行います。当日、会場でも人形を授与いたします。節分祭への参列はどなたでも無料でできます。また、厄年の厄祓いをご希望の方は節分祭の後、ご祈祷(有料)をご奉仕いたします(要予約)。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

