編集部
【緊急連載】新型コロナウイルスについて Paycheck Protection Program (PPP、米中小企業庁 給与保護プログラム) vol. 24
2020-04-14
【注意】こちらの記事は、米国の情報(米国政府、CDC、カリフォルニア州、ロサンゼルス郡、公衆衛生局など)を基にしております。情報は流動的ですので、最新情報を関係サイトよりご確認ください。
*この記事を電子版でご覧になる場合は、こちらから http://www.nikkansan.com/ereader/?issue=2020-04-14&page=8
Q27 Paycheck Protection Program (PPP、米中小企業庁 給与保護プログラム)に、どのように申請しますか?
A27 日本貿易振興機構(ジェトロ)ニューヨーク事務所が、4月8日にまとめた情報を掲載します。以下のURLからもご覧ください。
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/covid-19/us/pdf/SBA_PPP.pdf
【申請要件】
(a)従業員 500 人以下の中小企業(small businesses)
(b)従業員が 500 人以上であるものの、中小企業庁(SBA)が産業別に定める中小企業としての従業員数の要件を満たす企業
(c)北米産業分類制度(NAICS)によりコード 72 に該当するレストランやホテル等の企業で各所在地の従業員が 500 人以下の企業
(d)宗教団体を含む非営利団体で SBA の基準を満たす企業
(e)従業員が 500 人以下の独立所有されたフランチャイズ
(f)個人事業、独立請負業者、フリーランサー等で、いずれも 2020 年 2 月 15 日時点で事業を開始しており給与及び給与税を支払うべき従業員を雇用していた場合。
※(a)、(b)に該当するかは以下から確認可能
https://www.sba.gov/document/support--table-size-standards
※(c)の SBA の基準の詳細は以下から確認可能
https://www.sba.gov/sites/default/files/affiliation_discussion_0.pdf
※(e)に該当するかは以下から確認可能
https://www.sba.gov/document/support--sba-franchise-directory
【融資の内容】
● 8 週間分の従業員給与および債務返済のために融資を受けることができる。全従業員の平均月給にかかる経費の 2.5 倍まで借入が可能だが、1,000 万ドルが上限。
●融資受領後 8 週間後に条件を満たしていることが確認されれば、債務および利息の返済から免除される。
【返済免除となる範囲および条件】
● 従業員の給与経費や既存の不動産ローン、家賃、リース契約、共益費にかかる利息の支払いに利用した金額は全て免除される。
● 給与経費には時給、チップ、有給病気休暇、団体医療保険料も含まれる。ただし、年収 10 万ドル以上の従業員の給与は含めることができない。
● 全従業員の雇用を維持すれば、上記支払い全てについて返済免除となる。従業員を解雇した場合は、解雇した人数分の割合を免除額から減額する。また、従業員(年収 10 万ドル未満)の給与を減給した場合、免除額も同額分減額となる。プログラム申請時点で従業員を解雇している場合でも、2020 年 6 月 30 日までに再雇用すれば減額の対象にはならない。
● 融資を受けてから 8 週間後、融資会社より融資額の利用方法などの審査を受け、免除額が決定される。
【留意事項】
● 融資申請の際に、申請額の算出基準となる 8 週間は、2020 年 2 月 15 日~6 月 30 日の期間内から選ぶ。季節的事業経費(seasonal business expenses)については、同年 2 月 15 日または 3 月15 日からの 12 週間で計算する。
● 給与経費と債務返済以外にも PPP の融資は利用可能だが、返済免除の対象外となる。免除の対象とされなかった分の返済利率については、融資会社によって決められるが、最長 10 年で最高 4%と定められており、その間は SBA が 100%の保証を行う。
● 既に SBA による経済的損害災害融資(EIDL)を受けている場合、同融資の受領が 2020 年 1 月 31日から PPP 申込受付開始日の間であれば、返済免除を目的として、PPP へ借り換えることができるが、EIDL と同じ目的で利用することは出来ない。
【申込受付開始日】
● 中小企業、個人事業主: 2020 年 4 月 3 日
● 独立請負業者、自営業者、フリーランサー: 2020 年 4 月 10 日
【申込受付終了日】
2020 年 6 月 30 日(火)
-関連情報-
【申込方法】
以下のURLから、申込用紙に必要事項を記入し、プログラムに参加している融資会社に直接申し込む。まずは、普段利用している銀行が参加しているか確認することが推奨される。
【申込用紙】
https://home.treasury.gov/system/files/136/Paycheck-Protection-Program-Application-3-30-2020-v3.pdf
【プログラムに参加している SBA と連携関係にある融資会社の検索ページ】
https://www.sba.gov/paycheckprotection/find
【PPP 制度に関わる情報】
(財務省による制度情報)
※随時更新のため最新情報はこちらでご確認下さい。
https://home.treasury.gov/policy-issues/top-priorities/cares-act/assistance-for-smallbusinesses?mod=article_inline
(財務省によるよくある質問への回答集)
https://home.treasury.gov/system/files/136/Paycheck-Protection-Program-FrequentyAsked-Questions.pdf
【PPP に関する最終規則(暫定版)】
https://home.treasury.gov/system/files/136/PPP--IFRN%20FINAL.pdf
*確保されている3,500億ドルを超える申請が既になされており、米政府・議会は追加枠の設定を検討中との情報も出ています。取引先の銀行等が本制度に参加している場合は、早めにご相談をされることをお勧め致します。
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※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。