編集部
詐欺に注意! Scam Alert! よくある詐欺の手口の例を紹介⑤-1 なりすまし詐欺
2019-07-06
詐欺の手口で多いのは なりすまし詐欺
先週に引き続き、Federal Trade Commission(略称: FTC、日本語:連邦取引委員会)のサイトに掲載されている詐欺の手口を紹介する。
政府機関スタッフになりすました詐欺が横行している。警察官などから電話がくると、やましくないがドキっとしてしまう。詐欺師はそこにつけこんでくる。詐欺の手口(例)と対策の第5弾。
ケース ❾ 政府機関なりすまし詐欺 <詐欺で一番多い手口!>
ソーシャル・セキュリティ・オフィス、IRS、メディケア・オフィス、政府のグラント・グループ、警察官、FBI、または他の政府機関のオフィスから電話をもらったことがあるだろう。
しかし、もしその電話の相手が、あなたを脅したり、ギフトカードやワイヤー送金(電信送金、wiring money)で支払うように要求してきたら、それは詐欺!たとえ、コーラーIDが「政府機関」となっていても、それは詐欺。
FTCの最新のデータは、政府機関のスタッフになりすました詐欺師の事件が多発していると示している。
【詐欺の手口は次のとおり】
⑴ 例えば、ソーシャル・セキュリティ・オフィス(SSA)のスタッフになりすました詐欺は、あなたに電話する。
⑵ 詐欺師は「あなたのソーシャル・セキュリティ・ナンバーが犯罪活動(criminal activity)に関連しています。あなたの個人情報(または、お金)を提供してください」と言う。
SSA(ソーシャル・セキュリティ・オフィス)は、このような業務を行わないので、これは詐欺!
詐欺について、もっと知りたい人は、FTCのサイトをクリック。interactive version of the graphicから詳細なデータを見ることができる。
▲インターアクティブな「なりすまし詐欺」のデータとポスター
「政府機関なりすまし詐欺」データ(2019年5月31日まで調査)
▶︎詐欺被害で一番多いのは、2014年から政府機関のなりすまし詐欺。
▶一番多い詐欺の支払い方法は、ギフトカード、または、ワイヤー送金。
▶詐欺の手口で一番多いのは、電話によるもの。
▶政府機関のなりすまし詐欺の通報件数は、176,259件。
▶被害総額は、5587万ドル(約59億円)。
▶被害額の中央値は、1000ドル。
▶被害者数は、通報件数(176,259件)の4.3%。
▶詐欺師がなりすます政府機関順位:
1位 ソーシャル・セキュリティ・オフィス
2位 メディケア・オフィス、ヘルス&ヒューマン・サービス・オフィス
3位 IRSオフィス
4位 政府のグラント・オフィス
5位 警察、シェリフ、FBIオフィス
▶今年のデータによると、被害額の中央値が一番多いなりすまし詐欺は、法執行機関の詐欺師(警察、シェリフ、FBIオフィスなど)。
被害額の中央値は、なんと3,000ドル。通報者1416件のうち、20.6%(約291人)が被害にあった。
被害を未然に防ぐために意識すること
●政府機関は、突然、あなたに脅しや金銭の約束について電話しない。
●コーラーID(caller ID)を信用しない。
●本当の機関に確認する。
●ギフトカードやワイヤー送金で支払わない。
●政府機関なりすまし詐欺についてFTCに通報する。
ftc.gov/complaint
詐欺にあったら一人で悩まず、信頼できる人に相談する。他の人に体験をシェアすることで詐欺の手口や対策が地域に広まり、結果的に詐欺防止になる。また、FTCに通報すると、情報がさらに拡散されるので、多くの人々を詐欺から守ることになる。FTC.gov/complaint
【出典】www.consumer.ftc.gov 『Who’s pretending to be the government now?』
2019年7月1日 筆者 Paul Witt氏、Supervisory Data Analyst, Federal Trade Commission
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

