旅は呼んでいる。
vol.31 ニュージーランド ~南島/クイーンズタウン近郊~
2019-06-27
連なる山々は白い雪で覆われているのに、平地に近づくにつれ豊かな緑が広がり数え切れないほどの羊達が悠々と牧草を食べている。この国では人口よりも羊の数の方が多い、とよく聞くが大袈裟ではなく統計的に正しいという―それは、昨年訪れたアイスランドでも同じだそうだ。
デジャ・ヴュはこれだけではなかった。目の覚めるような、鮮やかな色のミルキーブルーの湖…世界自然遺産、アオラキ/マウント・クック国立公園下にあるテカポ湖と隣のプカキ湖は、昼間はこんな姿をしている。アイスランドのブルーラグーンが温泉だったのとは違うが、夏場なら思わず入りたくなってしまうほどの青の絶景!さらに、プカキ湖ではキングサーモンが養殖されており、新鮮なお刺身が売られていた。この美しい大自然で育ったサーモン、美味しくないわけがない。親切に、醤油とワサビもついてくるのでここを訪れた際には湖を眺めながらぜひ。
クイーンズタウンでは名物のゴンドラに乗って見る夜景も素晴らしかったが、空港の裏手にあるリマーカブル山から見下ろす景色も負けてはいない。食の名物では『世界一美味しい』と称されるハンバーガー店“Fergburger”がおすすめ。店の名を冠したバーガーは一番人気なだけありもちろん美味く、また、“スイート・バンビ”はニュージーランド産の鹿肉のパテと甘酸っぱいボイセンベリー(木苺)ソースの相性が最高でちょっとしたフレンチを食べているようだった。そういえば、アイスランドではクリントン元大統領も訪ねたという『世界一美味しい』ホットドッグを食べたのを思い出した。
北島の方には映画“ロード・オブ・ザ・リング”に登場するホビット村のセットが残されておりそちらも寄りたかったが、南島の大自然をドライブしていると、どこがどのロケ地というより島全体に壮大な光景が広がっていて映画の世界観を十分満喫できたし、アイスランドとの類似点を発見するのも楽しい旅となったのだった。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

