編集部
初代 川柳 生誕３００年記念 ⑥ 十六代宗匠 尾藤川柳が初来羅!!
2019-05-02
（左）「川柳総合事典」 尾藤 三柳 編（出版社・ 雄山閣、１９８４年）
（右）「川柳総合大事典〈第３巻〉用語編―新古・川柳関連用語・ことばの宝庫」 尾藤 三柳 (監修)、 尾藤 一泉 (編集)（出版社・ 雄山閣、２００７年）
５月１８日、「十六代 尾藤川柳氏を囲むゆうべ」（パイオニア川柳吟社後援）がトーレンス市で開催される。
川柳嗣号者がアメリカで講演するのは、川柳史上、今回が初めてのこと。
講演会に先駆けて、十六代川柳氏に川柳の学問化について聞いた。
ー十六代 川柳氏は川柳を学問化したことで知られていますが、川柳を芸術面からだけでなくアカデミックな視点から見ることが重要だと感じたきっかけは何でしょうか。
父、尾藤三柳の指導です。
初めて川柳の歴史的な考え方をしたのが新川柳中興の祖の一人、阪井久良伎翁です。その弟子の前田雀郎師は、川柳の原点を俳諧にまで辿る研究を行いました。
その弟子が尾藤三柳で、初めて江戸期から現代までの川柳を体系化した『川柳総合事典』を著しました。
その弟子として、その体系化された川柳を深め、広めるために川柳学会を作ったのが私です。
久良伎ー雀郎系の川柳家は、ただ句を作って楽しむというだけでなく、学問としての川柳も両輪として嗜む一派です。
わたしの川柳会では、どこでも両方を会の内容としています。
アカデミックな視点が重要だと思ったきっかけは、歴史文化の体系を持たない文芸であったなら、和歌や俳句と肩を並べることができない、単なる遊びになってしまうということからです。
十六代目 櫻木庵 尾藤川柳 氏 略歴
祖父、父ともに川柳家。１５歳より川柳を始め、昭和56（１９８１年）に十五代目・脇屋川柳氏に師事。平成29（２０１７年）に十六代目川柳を襲名。川柳を学問としても伝える。川柳学会を創設。朱雀洞文庫を創設。川柳講座、著述、公募川柳の選者等、幅広く活躍中。著書多数。
十六代 尾藤川柳氏を囲むゆうべ
◆柳話：川柳の楽しみと文化・北斎170年／川柳とは（発祥と文芸理念、「川柳260年」）／初代川柳と川柳の三恩人について／葛飾北斎と川柳（北斎の目は川柳で研ぎ澄まされた）／アメリカの川柳（日本での照会映像）／川柳の楽しみ（生きた川柳のために）
◆お題：「つなぐ」（興味がある人は三句作って持参。持参しなくても参加可能）
◆日時：5月18日（土）5pm～7pm
◆参加費： $10
◆会場： Redac Gateway Hotel, Torrance
20801 S. Western Ave., Torrance, CA 90501
◆お申込＆お問合せ先：
310-257-9440(石口）310-828-4734(宇都）
◆十六代川柳氏ウェブサイト：ドクター川柳
www.doctor-senryu.com
◆フェイスブック：
＠senryu.bitoh
（つづく）
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
日刊サン編集部
