JERCの教育相談Q&A
vol.15 いよいよ9月、現地校では新学期がスタートしました
2018-09-05
いよいよ9月、現地校では新学期がスタートしました。今年から初めて“学校”という場を経験する子ども、進級した子どもさまざまですが、みな向学心に燃えています。初めて出会う先生やクラスメートとの学校生活は、不安も入り混じった期待感でいっぱいでしょう。有意義な1年を過ごさせるためにも、教師と保護者が一体となって応援することが大切です。
1、 夏休み中の不規則だった生活を立て直しましょう。
長い夏休み、一日の生活がルーズになっていなかったでしょうか!先ず規則正しい生活ができるように、早寝早起きを習慣付けましょう。寝不足は学校の授業に差し支えますので、できるだけ早く寝るように生活のリズムをつくることです。
そして、朝ごはんはしっかり食べて学校に行くようにしましょう。朝ごはんを食べないで授業を受けても、頭脳は回転せず学ぶことができません。パンかご飯そしておかずも必要ですね。少し糖分があるものを食べると、効率が良いようです。
2、1年間お世話になる先生とのコミュニケーション
機会をみて、担任の先生には挨拶をしておきましょう。「私は〇〇の母親です」と言うだけでも、先生の印象はよくなります。オープンハウスが開かれますので、できるだけ両親で参加され先生のお話を伺いましょう。1年間の授業内容の説明があります。
3、学校でのボランティア活動は積極的に参加しましょう。
学校からボランティア募集のお知らせがありましたら、できるところから参加してみてください。『英 語が苦手だから・・・』と躊躇される方でも、言葉を使わなくて済む仕事もありますので、ぜひ参加してみましょう。
お子さんも異文化の中で不安な毎日を過ごしています。学校で母親の姿を見たとき、とても安心されることでしょう。お母さんもガンバッてる!子どもがそう思ったとき、自分もガンバれるのですね。
また日頃お世話になっている先生方へ感謝の気持ちを表す「Teachers Luncheon」や「International Day」が開催される際には、お料理の提供に協力されるととても喜ばれます。
4、クラスでのヘルプの問題
クラスに日本人生徒が2,3名在籍していると、まだ“英語”を理解していない生徒のために、教師は英語に問題ない日本人生徒にヘルプを頼むことがあります。もしお子さんがプレッシャーを感じているようであれば、教師に相談してみましょう。対処して下さいます。お互い様・・・という気持ちで助け合うとよいのですが、時々、トラブルに発展することがあります。感謝の気持ちを忘れずに!
5、異文化環境への適応
異文化の中で生活しお子さんを育てていくことは、容易なことではありません。言語、習慣、文化の違 いの中でお子さんの教育を考えていくことの悩みを、多くの保護者の方が抱えておられます。
先ずアメリカは多民族国家であることを理解しましょう。そして英語の世界は考え方や習慣も大きく違うことを知り、この世界に合わせていくことが適応できる第一歩ですね。但し、日本人であることを見失わないことが大切です。
アメリカの教育制度、学校のシステムなどは、日本とは違います。保護者の方々が先ず学ばれ、お子さんと共に現地校で教育を受けるという姿勢が、お子さんが現地校に適応させるための第一歩です。
6、母語(日本語)の力を土台に英語で学ぶ
第二言語は、母語の力を土台に習得していきます。日本語力を伸ばしながら、英語で学んでいくことがお子さんにとって最良の教育だと言えます。日本から編入されたばかりのお子さんは、国語の学習はそのまましっかり続けましょう。学習は途切れたら後退します。
夏休みを日本で長期に滞在していたお子さんは、英語力が後退している可能性が高いですから、元に戻すのに時間がかかることもあります。しかし焦らず、学校の授業をしっかり受けていきましょう。
<JERC教育相談室>
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JERC日米教育サポートセンター 教育アドバイザー 岩永留美
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。