旅は呼んでいる。
vol.26 スペイン ~バルセロナ~
2019-03-21
バルセロナといえば“サグラダ・ファミリア”を連想する人も多いはず。しかし、サグラダ・ファミリアやそれを設計したアントニオ・ガウディの一体どこがすごいのか?よくわからないが有名だから見てみよう、と旅に出た。
着工から130年以上を経てなお建設中の教会ーガウディが描いた設計図が内戦で失われてしまった上、そもそもの設計自体が複雑なことや資金不足など様々な要因があったらしい。教会にしては規格外の大きさ、細部にこだわった彫刻やそれ自体がビルのように見える何本もの塔など、奇異で独特な外観は見る角度によって全く印象が異なり、さらに内部も「こんな風になっているの?!」と意外性がある。実際に目にして初めて、ガウディ建築の壮大さやミステリアスさを感じた。他にも彼が手がけた“カサ・ミラ”や“カサ・バトリョ”もまるで別世界の建物のようで面白く、外から眺めるだけではもったいないので中も見学してそのすごさをぜひ体感して欲しい。
…と、どうしてもガウディづくしになってしまいがちだが、建築物では“カタルーニャ音楽堂”も外せない。コンサートホール天井にあるステンドグラスは、平面ではなく下方に向かって立体的な釣鐘状になった珍しいデザインで、驚嘆するというよりうっとり魅入ってしまうような豪華絢爛さ。壁面にはリュートやバイオリン、ハープなどの楽器を手にした天使たちの彫刻もあり、いたるところに華やかな装飾が施されている。
また、本場でおすすめのスペイン料理は王道のパエリアやアヒージョを抑えてハモン・セラーノ!ビールはもちろん、スパークリングワインや赤ワイン、何とでも合う万能な逸品。中でも“RESERVA IBERICA”という専門店で食べたものは、生ハムの概念を覆されるほど美味しかった。
写真や動画から伝わる魅力はごく一部。これまで見てきた世界遺産の中でも、サグラダ・ファミリアはそれが最も顕著だった。2026年に完成予定だそうだが、現在でも十分に圧倒されること間違いない。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

