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コラム

旅は呼んでいる。
vol.23 パラオ

2019-02-07

 「そんなにじっと見つめていたら、化石に穴が空いちゃうよ!」
 警備員のジョークでハッと我に返った。展示ガラスの向こう側のアンモナイト達がゆらゆらと太古の海を泳いでいるのを想像し、すっかり時間を忘れていたのだ。
 
 アンモナイトは絶滅したが、近縁のオウムガイはパラオでダイビングをすれば会えるという。そもそもパラオはダイバーの聖地であり、ナポレオンフィッシュやマンタ、バラクーダやロウニンアジの群れ、ウミガメ、グレイリーフシャーク…とにかくありとあらゆる魚類がいる。実際に潜り、その圧倒的な数と種類に感動した!以来、本格的にダイビングを楽しみたい人にはパラオを勧めている。さらに浅瀬でシュノーケリングをした際のこと、ラッシュガードにコバンザメが1匹ピタッとくっついているではないか!あまりにかわいすぎて持って帰りたいくらいだった。
 
 また、潮の流れが早く中級者向けのダイビングスポットが多いペリリュー島は、太平洋戦争中に日米間で激しい戦闘があった場所だ。廃墟となり密林と一体化しつつある海軍司令部跡や、戦車、砲弾、防空壕などの戦跡を巡り、慰霊をしてきた。以前、靖国神社にある遊就館でゼロ戦が美しい海を飛んでいる絵を見て「なぜこんなにも綺麗な場所で戦って死ななければならなかったのか」と号泣した記憶が蘇った。
 
 そして肝心のオウムガイだが水深100m~600mに生息しており、籠を仕掛けて捕らえ、少し浮上させて直に見ることが出来るというもので、ツアー定員に満たず対面は叶わなかった。しかし、コロール島内にパラオ国際サンゴ礁センターという水族館があり、そこでじっくりと生のオウムガイを観察することが出来た。
 
 海で見てきたばかりの獲れたてのバラクーダやシャコ貝の刺身を、ニワトリがトレードマークの地ビール『レッドルースター』と一緒に頂くのもおすすめ。特に、ダイビング後のビールは格別に美味しい。時期的に海が荒れていて、釣りに出られなかったのが少々残念だった。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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加西来夏

職業:旅する映画ラヴァー。映画の聖地であり、年中カラっとした最高の気候…世界中を旅しているけど、やっぱりL.A.が大好きです。年間視聴映画100本以上、訪問39ヵ国~。好きな言葉は“世界は驚きと奇跡に満ちている”。ご意見はkasai.laika@gmail.comまで!




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