旅は呼んでいる。
vol.19 カナダ ~イエローナイフ~
2018-12-13
某年12月。午前0時をまわった頃、偶然にも双子座流星群のピークと重なり、夜空にたなびくヴェールが出現した。オーロラを見ることが出来ただけで十分に幸せだというのに、その合間からはたくさんの流れ星がこぼれ落ちていた。なんて贅沢な景色だろうー。
イエローナイフでのオーロラ遭遇率はかなり高いとはいうものの、三日間滞在して一度も見られなかったという人もいるので、少々博打に近い側面はある。専用ロッジで暖まりながらオーロラを待つのも良いが、筆者は「曇りの場合は雲の切れ間を探し、オーロラの出現しそうな場所を予測して、車で移動しながら案内をしてくれる」というナヌック・オーロラツアーズさんにお世話になった。ガイドのYoshiさんの、オーロラについての説明やイエローナイフの現地情報、イヌイットの方々の伝承などがとても面白く、写真を撮りたい人にはアドバイスもしてくれる。
また、撮影時はマイナス16℃だったにも関わらず、つい夢中になり素手で三脚を触っていたら指にくっついてしまい、少々焦った。しかし、過去にはマイナス51℃を記録したことも...極寒を体験するのも醍醐味だろう。日中に犬ぞり体験をするという手もあったが、夜に備えて体力温存のため、近場でデザートワインやメイプルキャンディのお土産を買うことしかしなかったのが心残りだ。
こじんまりとした小さな町なので、食事処はたくさんあるわけではない。『バッファローバーガー』が名物だと書いてあったので食べてみたが、以前アブダビで食したラクダバーガーに似てやや水分量が少なく、そのままステーキで頂いた方が美味しそうだった。それから、もう一つの名物は『イワナ』。見た目はほぼサーモンで、脂っぽくなく淡白であっさり。長いフライトを経ての、久しぶりの和食にホッとした。
オーロラの鑑賞には、日没が早く夜明けが遅い秋から冬がオススメ!さらに、なにかしら流星群や皆既月蝕などのイベントと合わせてみると、より特別な思い出になるはず。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

