旅は呼んでいる。
vol.15 タイ ~クラビ、ピピ諸島~
2018-10-11
世の中には、こんな楽園のように素晴らしい場所が実在しているんだーそう思わされたのが、レオナルド・ディカプリオ主演の “ザ・ビーチ”で有名になったピピレイ島のマヤベイ。映画の公開後、世界中から観光客が訪れ、また、おびただしい数のボートが接岸したことが原因でサンゴが白化してしまい、環境保護のため今年の6月から立ち入り禁止になった。
タイには魅力的な観光地がたくさんある。パタヤ、プーケット、パンガン島、サムイ島・・・その中でもクラビは切り立った石灰岩が特徴で、どこか冒険心をくすぐる土地。以前、映画を観て憧れたマヤベイを見ようと、クラビのアオナンビーチからアイランドホッピングツアーに参加した。冒頭の事情によりマヤベイには行けなったが、同じように美しいエメラルドグリーンの海が広がっており、やっと『楽園』に来ることが出来た!と感激。奇岩と、海に浮かぶ伝統的な木造のロングテイルボートが本当に絵になる。
また、タイの楽しみといえばパクチーやナンプラー(魚醤)、香辛料を多用したちょっとクセのあるタイ料理。辛いものとエビが大好きで、タイ料理の代表格ともいえる『トムヤムクン』を滞在中毎日食べた。日本で食べるものとは違い、より酸っぱくより辛いがそれが病みつきになってしまう。セブンイレブンで40円ほどで売っていた、インスタントの麺入りトムヤムクンも美味しいので自分用やばらまき土産におすすめ。
クラビは、決して高級リゾート地ではない。きちんとした清潔なホテルはあるが、ここでは田舎のようにゆったりとした時間を満喫することが一番ではないかと思う。海に入って遊んだあとは、タイ産のチャーンビール片手にビーチで夕陽を眺めながら過ごしていた。
観光収入は減ってしまうとはいえ、マヤベイの無期限閉鎖はとても懸命な判断だと思う。このまま何年間も訪れることが出来なくなったとしても、サンゴや水質が回復し、どうか映画のような本来の美しさを取り戻してほしい。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。