旅は呼んでいる。
vol.13 トルコ
2018-09-13
≪トルコ周遊8日間ツアー≫が、有り得ないほど格安だったので参加してみた。テロが続き観光客の足が遠のいている中、もう安全ですからぜひ来て下さい、というアピールを込めたプロモーション価格だと現地ガイドから聞き、納得。
心の底から感動する瞬間は、人生で何度あるだろうー高所恐怖症気味なのでためらっていたが、カッパドキアで気球に乗って眺めた景色は一生もの!地上600mまで上昇すると目の前には無数のカラフルな気球が、眼下には摩訶不思議な奇岩地形が広がり息を飲む。まるで別世界に来たような絶景で、幻想的だった。
写真で見て実際に行くとがっかりする、と言われるパムッカレ。近くに建設したホテルにその水(温泉水)を引いたせいで以前に比べ水量が減ってしまったらしいが、白い石灰棚にアクアブルーの水が湛えられた様は美しいに変わりない。
また、世界三大図書館の一つだったエフェソスのセルシウス図書館の跡地は、ローマのコロッセオやアテネのパルテノン神殿と同じく、当時はどんな姿をしていたのだろう、失われてしまった蔵書にはどんな物語や知識が書かれていたのだろう、と想像が膨らんだ。
コンヤにあるメヴラーナ博物館では、装飾されたアラビア文字の書物や霊廟、宝石で彩られた短刀など、普段なかなか見る機会のないイスラム美術の華やかさに魅了された。
土産屋でも、色合いやアラベスク模様が素敵でひと目惚れした絨毯があった。トルコ絨毯は他と比べても丈夫で親の代から受け継いで使えると説明があったものの、少々値段が高く諦めた。帰国後写真を見返して、やはり購入すれば良かったと後悔…。
1890年にトルコの船が遭難した際、日本が救援したのをきっかけに両国間では友好関係が続いている。東日本大震災時には、いち早く駆けつけ救援活動をしてくれた。テロのせいで一時は旅行会社がツアーをキャンセルする事態も多かったが、今はそういうこともない。微力ながら、実際に行ってみたら安全だったよという口コミで応援出来たらと思う。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。