あんな家こんな人
vol.13 東洋の貴婦人
2018-09-06
送迎に「ロールスロイス」を使う、という5つ星ホテルザ・ペニンシュラ香港は「東洋の貴夫人」の名前を持つ超豪華ホテル。私の師でもある「マスター・ロー」は専属風水コンサルタントでした。不思議に見える『コの字型』のデザインは、実は風水的に、非常に意味を持つ形です。それは、入口からしっかりといい運気を招き、抱え込めるようにと、左右の腕を前に伸ばしています。
【金運の噴水】
『噴水』はビジネスや金運を上げる風水アイテムです。もちろん、ザ・ペニンシュラ香港の正面にも設置されています。しかし、実は『噴水』だけではない風水トリックが仕掛けられているのです。『噴水』の周りは、タクシーやハイヤーが、正面玄関へ向かう一方通行路になっています。お客様を運んで下ろし、また乗せて行く、車がグルグルと一定方向に噴水の周りを走ることにより、気が勢い良く流れ、自然に、正面玄関から建物に「金運」が入りこみ、そして自然に「凶運」が外に出ていくようにデザインされています。
【地形のワザ】
風水の基本は土地です。このホテルのロケーションは、ビクトリアンハーバーが見える海沿い(写真 赤ピン)で、山に囲まれ、その間を水がうねる特殊な地形だと風水では言われています。これを『回龍顧祖かいりゅうこそ』(龍が巻き込み、ぐるっと後ろを向く様子の地形)といい、最もエネルギーが集まり易い場所にホテルがあります。また、香港の発展はこの影響とも云われてます。このホテルには、建築デザイン・車の流れ・水の動き・地形など、全ての風水が組み込まれています。
【アフタヌーンテイ】
とは言え、30年前の初めてのザ・ペニンシュラ香港は、アフタヌーンテイがお目当てでした。窓際席に通され、念願の三段重ねケーキスタンドとシルバーポットに夢見心地になり、帰ってから、何度も何度も周りの人に自慢しまくった赤面の想い出があります。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

