あんな家こんな人
vol.12 竹馬之友
2018-08-16
何か目標が無ければせいが出ないもので、甲子園球児は優勝が目標で、受験生は合格が目標。目的もなく、単に好奇心から始めた『中国占術』も、最近は、人助けのツールになることを知り、より広く深く網を広げ、頼ってくる方を包みたいと、日々切瑳琢磨中です。
助けたい人がいます。『竹馬の友』Yちゃん。「人生は誰でも運の良い波、悪い波があり、大波で波瀾万丈の人も、さざ波のように安定している人もいる。そして、いい波が人生のどこにくるかも人によって異なる。」というのが、私の四柱推命自論。
私の『竹馬の友』は、60歳を過ぎても、知る限り、いい波が未だやってきません。小さい頃、彼女の家にお泊りに行くのが大好きでした。押し入れの少女コミックの山の中に潜り込み、紙の匂いの中でYちゃんとココアをすすった至福の時。『週刊マーガレット』や『りぼん』の匂いは、50年以上経っても鼻の奥にツーンと残っている。でも大人になって思い出すと、押し入れの外では、おじちゃんとおばちゃんがいつもケンカしていたし、お姉さんは時々私達に意地悪してきました。
故郷に行った時、どうしても会いたいとホテルに早朝、駆け付けてくれたYちゃん。ほんの20分のおしゃべりの中で「子供時代、普段のイヤなことから逃げられるから、かよこが来るのがとっても嬉しかった。」と云ってくれました。
本人がその気になって、初めて占術は効果を表します。Yちゃんは、全くこういうものに無関心で、私からは言い出すことはなく、もう彼女を助けるチャンスは無いとあきらめていました。が、この秋に帰ると伝えると、彼女から看てほしい、何とかしてほしいとリクエスト。今、やる気満々のYちゃん、きっと来春再会する時は、ソバカスいっぱい子供の頃の笑顔を見せてくれると願いながら、彼女の運勢や住いを調べています。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

