あんな家こんな人
vol.11 彼と彼女
2018-08-02
彼女Gは、いつも全身黒とショートカットでキメていた。時々おしゃべりに訪れるが、うつむき気味に話す様子はボウイッシュでクール。だけど、黒ぶち角眼鏡の奥の目は悲しそうだった。
風水鑑定で自宅に伺った際、キングサイズベッドを指して、「向こう半分は”She”が使っていた。」と説明してくれた。”She”??ヒアリングの悪さには自信があっても中学生レベルの英単語くらい聞き取れる。彼女がトランスジェンダーとやっと気が付いた。そしてようやく現状について口を開いてくれた。
彼女はガールフレンドが居た。いつもお洋服だったり、ジュエリーだったり、欲しい、欲しいとせがむ”おねだりガール”だった。そしてついにゴージャスな一戸建てをおねだりしてきた。彼女Gは、そのおねだりを本気にし、大型ローンで豪華な一戸建てを彼女の為に購入した。5寝室4バス、各部屋には大型壁掛けTV。リビングルームには真っ白な革張りの巨大ソファ。ム~ゴージャス!しかし、よく見るとダイニングテーブルもコーヒーテーブルもキッチンカウンターもうっすらほこり?彼女は去り、寂しいせいなのか寝られず、今は妹家族の家に居候中という。下調べでは大きな問題はみつからなかった。ベッド周辺も風水的な問題はなかった。
そこで実地鑑定サービスに組み込んでいる『Geoパシック・ストレス調査』をやってみた。ベッドの横のマッサージチェアから廊下を通って、向こうのサービスルームの一角までの一直線に反応が出た。「マッサージチェアに座るといつも彼女は機嫌悪く、サービスルームの角でいつもケンカしてた。」そう、この二人の別れは『Geoパシック・ストレス』が原因だった。マッサージチェアとサービスルームに対策をセットし、鑑定は終了した。彼女Gは、ひとりでこの家に暮らしている。よく眠れるようにはなったが、ガールフレンド探しは、トラウマを消す方が先決のよう。
ジオパシックストレスとは?
地下水脈、鉱物の堆積、断層や空洞によってできる弱い電磁界によってゆがめられた振動のこと。地上に住む生命に有害に働く。1929年、独のグスタフ・フォン・ポール男爵が、癌の発症が多発する村により発見。研究や実験によると、癌患者90%は、ベッド下にジオパシックストレスがあると言われ、先天的な身体障害者の90%は、母親が妊娠中ジオパシックストレス上で寝ているとも言われる。学校で問題児は机がジオパシックストレス上にあり、交通事故多発地帯もジオパシックストレス上だと言われている。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

