あんな家こんな人
vol.6 パワースポット大発見
2018-05-18
『パワースポット』と云えば、マウント・シャスタやセドナが有名ですね。『パワースポット』という言葉が、日本で使われたのは、70年代後半、自称超能力者とする人が「大地のエネルギーを取り入れる場所」として使い、90年代前半以降、大衆向け風水やスピリチュアルブームに乗り、「特別な力」が得られる場所として、各地の神社仏閣や山岳を『パワースポット』と呼び人気が集まったようです。
『パワースポット』という言葉は、近代からですが、昔から大地の力を得ようとする試みはあったようで、江戸時代から「熊野三山詣で」や「お伊勢参り」は、『厳しい修験で得られる力を、そこに行くだけで得られる。』といった宣伝文句で人を集めていたそうです。また、欧米では「パワースポット、スピリチュアルスポット」と呼ばれる場所は、本来は信仰や自然崇拝の場であったところが多く、伝統的に霊場、聖地sacred placeなどの呼称で呼ばれていました。
前置きが長くなりましたが、日本で最も強いパワースポットはどこでしょう?実は、『新宿駅』と云われています。日本一沢山の人が集まる場所、人のエネルギーが集結する場所、これが本当のパワースポット(気が集まる場所)です。人のエネルギーは非常に強く、玄関や門が風水では重要とする意味は、人の出入りや、扉の開閉によって、強いエネルギーが出入りするからだと云われています。
話は変わり、昔から大リーグ観戦に時々行きます。ヤンキー・スタジアムは治安最悪のブロンクスのゲットーに、日没以降は野球観戦以外、絶対に立ち入りたくないMetsの(前)シェイ・スタジアム。ヤジ合戦や威嚇、喧嘩もしばしば起きます。スタジアムと云えば、こんなイメージでしたが、先日訪問したアナハイムのエンジェル・スタジアムは、将に♫Take me to the ballgame~♪♬。いかつい男達のグループなんて見当たらず、3Ball 2strike、2outの場面でも(多分ビールを買いに)席を立つ面々。興奮して立ちっぱなしの人は皆無。隣のカップルは生後半年くらいのベビーを膝にだっこし、インスタグラム中。反対側のカップルはワインでデイナータイム。ここは公園!と思う程、みんな嬉々として様々な楽しみ方をしています。当日は、ほぼ満席。約4万5000人の楽しい気分(エネルギー)がそこに集結しています。スタジアムの気は澄み切り、上空までカーッと立ち登っているようです。こんな感覚は、伊勢神宮や香港の澄み渡った空とどこか似ています。思いがけず、こんな身近なところで『パワースポット』を発見し、いい気を沢山浴びることができたラッキーな1日でした。感謝。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

