あんな家こんな人
vol.3 運命の曲線グラフ!
2018-04-05
生まれてすぐに父親が他界したから、お父さんの顔を知らない。母親はすぐに再婚し、祖父母に預けられた。お祖父さんは裕福だったから、健在だった3-4年は幸せだった。祖父母が立て続けに亡くなり、住んでいた大きな家は親戚に騙し取られた。会ったこともない親戚に預けられ、いじめられながら成人まで育った。婚期が遅れ、後妻として嫁ぎ、夫の酒乱、ギャンブル狂に苦労した。夫が他界し、気が付くと喜寿間近。
運は、曲線グラフのようにアップダウンを繰り返す。しかし、みんな同じ曲線ではない。小さなさざ波を繰り返す人、大波がうねる人。大波でも人生の中間点でくれば、後半いい波が来なくてもフォローできる。しかし、この人のように、大波が、何も分からない幼児の頃と人生の最後にかかってしまう人もいる。
「頑張りますから。」とか云う人もいるけど、『宿命』って言葉があるのを知っていますか?『カルマ』ともいうのでしょうか。これは、ただ努力して、勉強して、ボランテイアや寄付したりと頑張ってもなかなか変えられない”定められた運命”のこと。
私の仕事はそういう”定められた運命の曲線グラフ”を変えてしまう仕事と思っています。長期間沈滞していた曲線グラフを上に上げるのは、ちょっとやっかいですが、時間をかけてゆっくり調整して行きます。
問題の彼女も、実際いい波は米寿頃までは来ないグラフでしたが、もう少し早くいい波を手繰り寄せた感じで、今は、高齢ながら、健康に恵まれ、年数回の娘や息子、孫達との旅行や会食で人生を謳歌しています。
東北大震災も、四柱推命みたいに、津波を予測できたら、もっとこんな被害にならなかったのに!とテレビの追悼番組を眺めながら、ぼんやりひとりでつぶやいている3月です。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

