今月の庭仕事
Lesson 198
2017-11-22
デーライトセービングタイムも終わって日が短くなり、気温も下がり始めた今日この頃ですが、庭の変化にお気づきでしょうか?
春夏の間、私たちの目を楽しませてくれた花々たちですが、まだ元気な花があっても思い切って引き抜いて冬の花壇へ衣替えしましょう。遅れるほど順調な生育に必要な時間的条件を逃してしまい、取り返すのが一苦労となってしまいます。
春先や冬の庭園の色彩を得るために、様々な準備が必要です。冬の芝生を緑に保つために単年生の草の種を蒔くことも必要でしょう。種を蒔く前に茶色に変色した芝を低く刈ります。そして蒔いた種が散水で移動しないように低く刈った芝の表面のサッチを軽くほぐします。これにより種はサッチの中に入りやすくなり、その結果、種の表皮が湿りやすくなって発芽率が上がります。種を地上に蒔く場合、シードカバーと呼ばれる湿気を保持するものを種の上に0.5インチ位の厚さで蒔きましょう。
発芽した種から伸び始めた根の成長を促す肥料を選定します。芝生用の肥料から選ぶとすると、成長した芝のための肥料は地上部の芝への効果を目的としているので、地下の根の発育を促すのには適しません。そこでリン酸の比率が高めのものを選定します。
地上部の芝生を最初に刈る時は1/3以上は刈らないことを考えながら、最初に刈る日時を決めます。芝刈り機の刃の高さを最高にセッティングして、どれくらいの高さまで伸びたら刈るのかを決めます。茎の部分から刈ると見苦しくなるので葉の部分を刈りましょう。2~3回ほど刈った後は通常の芝生の肥料を使用しても問題ありません。発芽用肥料を蒔くと雑草も発芽しますが、雑草コントロールの散布は3回くらいの芝刈りが終ってからです。来年の種からの雑草に対処する発芽防止剤の散布は雨のシーズンが終わってから始めましょう。
グランドカバーの中の話ですが、今年の冬の花壇で種から発芽する雑草に対する発芽防止剤は使用して大丈夫です。雑草コントロールは購入する時に、どこに使用できるかを販売員に確認しましょう。来年の春のために球根のチューリップを植えようと思っている方は植える4週間ほど前から球根を冷蔵庫で保存することお忘れなく。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。「今月の庭仕事」の18回目から、自分の経験を元にコラムを書いていて、失敗&成功例まで経験豊富!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

