NIKKAN SAN 2021-01-05

ロサンゼルスの求人、クラシファイド、地元情報など

日刊サンはロサンゼルスの日本語新聞です。 記事は毎日更新、求人、クラシファイドは毎週木曜5時更新。

コラム

来夏の映画観ようよ♪
vol.7 Darkest hour

2018-03-01



 明後日は、アカデミー賞授賞式。前哨戦とされるゴールデングローブ賞はすでに終了したが、必ずしも一致するわけではないので予想を立てるのも面白い。個人的に推したいのは、第二次世界大戦下のイギリス首相、ウィンストン・チャーチルを描いた本作だ。
 
 1940年、5月。ヒトラー率いるナチス・ドイツは、チェコスロバキアとポーランドに続き、ノルウェー、デンマークにまで侵攻していた。次はイギリスの番かもしれない―迫り来る脅威に直面し、それまでドイツに宥和政策をとってきたチェンバレン首相は議会で信を問われる。そこで新たな首相として抜擢されたのが、海軍大臣を務めていたチャーチル。彼は好戦的な性格で知られており、ヨーロッパを席巻するヒトラーに対抗するために最適な人物とされたのだ。しかし、トルコにおける「ガリポリの戦い」での失敗や、植民地であったインドへの見解から、政権内には彼に反発する者も多かった。そんな中、日々勢力を強めるドイツにチャーチルはどう立ち向かっていくのか。
 
 司令室での緊張感や当時のロンドンの様子、何よりチャーチル首相の人柄が魅力的で引き込まれる。朝からスコッチ、昼にはシャンパンを嗜む豪快さもさることながら、頑固一徹、他人にどう思われようと自分を貫く姿勢は偏屈を通り越して格好がいい。そんな彼の“We shall never surrender(我々は決して降伏しない)!”と演説するシーンには強く心を打たれた。ゲイリー・オールドマンの演技は、実際のスピーチ映像同様に聴衆を奮い立たせる、カリスマ的、圧倒的なパワーを感じさせるものだった。
 
 戦後、彼は首相を辞任しているが実はそこからまたひと波乱がある。激動の時代を生きた、激動の男―映画からそれが十二分に伝わってきた。奇しくも、劇中で重要な鍵となる「ダンケルクの戦い」を題材にした“ダンケルク”が同じ作品賞候補に挙がっている。当時の戦況がいかに困難だったか、合わせて観ることでより理解が深まるだろう。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
Facebook   Twieet

加西来夏

職業:旅する映画ラヴァー。映画の聖地であり、年中カラっとした最高の気候…世界中を旅しているけど、やっぱりL.A.が大好きです。年間視聴映画100本以上、訪問39ヵ国~。好きな言葉は“世界は驚きと奇跡に満ちている”。ご意見はkasai.laika@gmail.comまで




[ 人気の記事 ]

第230回 碧い目が見た雅子妃の嘘と真

第249回 尻軽女はどこの国に多いか

特別インタビュー アシュラムセンター主幹牧師・榎本恵氏 後編

NITTO TIRE 水谷友重社長 ロングインタビュー① アメリカについてよく知ることが大切

第265回 天才と秀才、凡才の違い

第208回 日本と北部中国に多い下戸

第227回 グレンデールに抗議しよう

特別インタビュー アシュラムセンター主幹牧師・榎本恵氏 前編

第173回 あなたの顔の好みは?

NITTO TIRE 水谷友重社長 ロングインタビュー③ アメリカについてよく知ることが大切



最新のクラシファイド 定期購読
UNIONBANK 2022 pspinc JFC International Inc Cosmos Grace 新撰組12月 Parexel ロサンゼルスのWEB制作(デザイン/開発/SEO)はSOTO-MEDIA LEMINGTON 撃退コロナ音頭 サボテンブラザーズ 





ページトップへ