後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第389回 サケブーム、ブレークの予感
2016-08-25
サケブームが本格的にブレークしそうだ。
映画「カンパイ!世界が恋する日本酒」(小西未来監督)の北米公開の成功を期してLA総領事公邸で開かれた集いに、「地酒の会」の水野会長(ソルコム社長)と出かけた。
映画作りに協力した岩手の名酒「南部美人」の五代目、久慈浩介蔵元、鎌倉に住んで世界にサケを紹介している米国人、ジョン・ゴントナー氏、GEM by moto店長の千葉麻里絵氏らが日本から駆けつけていた。
時事通信時代に一年間本社を離れ、盛岡支局に務めたことがある。
仕事を終えた午後六時、ジェトロの榊原所長の待つ小料理屋に直行した。
共に単身赴任。社宅に帰っても味気ないので地酒「南部美人」と「七福神」を毎夜、飲んだ。
この話に久慈蔵元は快哉を叫んでいた。
外国語青年招致事業(JET)は中曽根首相の発案で始まった。中曽根氏を担当していた縁でJETから酒伝道に転じたゴントナー氏に関心があった。会えてよかった。
その席で弁護士の影井譲二氏と十数年ぶりに再会、懐かしかった。
彼のお父上はイタリア大使だったが、お姉さまもりっぱな方で、一生を神に捧げる尼僧の身。
マリア・テレサの亡くなる日まで側に仕え、服一着、靴一足で凜と清貧に耐えておられる。
外交官の仕事は日本に益する情報を入手、本省に送ることだ。
有益な情報を得るには、ひとかどの人物と会食などしながら人間関係を深める必要がある。
何をするにも金次第。
会員制レストランを使うにも金がいる。裕子総領事夫人と話してフト思ったことだが、外交的食費の捻出にも外交官は頭を悩ませている。
入会金数万ドル(数百万円)と言われると総領事とて月給で暮らす身、簡単に出せる金ではない。
会員制社交クラブに入会したいのに公費をアテにできない場合、歴代総領事はどうしたのだろう。
庭に出てジャパンハウスの海部館長、共同貿易の金井会長、山本社長、本紙の冨山社長、スシ&サケの工藤社長、和食職人JUNJI氏らとも午後の歓談を楽しんだ。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

