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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第419回 ああ、日本はどこへ行くのだろう

2017-03-30

誰が言ったか知らないけれど「日本の経済は一流、政治は三流、外交は五流」という言葉をかつて聞かされた。
「何を言うか」、日本を誹謗する連中のたわごとぐらいに思ったものだ。
 しかし海外に住んでみると、あながちたわ言とも思えなくなった。
池田内閣の旗振りで日本は経済大国になったが、良い事はそういつまでも続かない。
バブル経済に足を取られてしまった。
務めていた通信社をやめて二度目のアメリカ暮らしをしている今は冒頭の言葉より、辛口の評を言いたくなっている。
経済はとっくに二流だし、政治も外交も惨憺たるものだ。国民が勤勉なだけで、おかしな政治に服しているだけだ。
国民が勤勉でなかったら、アジアの貧国と大差なかったろうし、国民が権力者の我利や党利党略を許さなかったら、流血の惨事をみただろう。
革命が起きなかったのは幸いだが、国民はいよいよ内にこもり外を見ようとしない。
何かがおかしいと思っているが、それを突き破ろうとしない。
「出るクイは打たれる」社会だから、むやみに首は出さないほうが身のためとわかっている。
日米のテレビは双方の捉え方の違いを教える。
トランプが大統領選挙用に公約したメキシコとの国境に壁を作る話は裁判所の反対で実行できないし、オバマケアをトランプケアに替えようとすると、議会の反対で事実上撤回に追い込まれた。
三権分立のチェック&バランスが制度化されているから大統領と言えど独走は許されないのだ。
アメリカの議会は今、共和党が多数派だから大統領令を支持して、トランプケアを採択、成立させそうなものだが、そうはならない。
日本人の理解の外だ。
党中央の決定に逆らって表決に臨むことが許されない日本と違ってアメリカの議員は地域住民や利益団体の声を重視するからだ。
議員を党中央の決定に従わせる行為を党議拘束というが、日本でだったら自公の強行採決で決まるトランプケアがここでは成立をみないのだ。
アメリカは国民ファーストだが、日本は政党第一、端的に言えば権力者の意向第一だからだ。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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