今月の庭仕事
Lesson 192
2017-08-23
今年の夏野菜の具合はいかがでしょうか?
以前、野菜の苗をポットから出して植えるところまでお話しました。
土に適量の元肥を入れてかき混ぜ、植える状態にした土に、深植えに注意しながら根土と土が密着するように植えます。ここまでしておくと追肥がいる状態まで育つはずです。追肥が必要な状態とは実がなり始めた頃です。
実がなり始める前に、トマトの場合は脇芽をちゃんと摘み、添え木を立てて茎が密集しないように誘導しましょう。ナスの場合は一番花の下の脇芽を伸ばし、支柱を立てておきましょう。支柱がないと、実が重たいため、全体が寝転んでしまいます。
元肥のお陰で順調に育ち実を作る準備ができると、野菜が花を咲かせて知らせてくれます。さあ、ここからがあなたの腕の見せ所です。
ここでクイズです。「茎の周りに化学肥料をドサッと撒いて水をやれば、実がいっぱいなると思っていませんか?」答えは「はずれです」。
肥料は、栄養分を吸収できる根のある所に撒きます。根はドンドン外側に向かって伸びていくので、肥料を撒く位置は少しづつでドサっと置かず、位置も外側にずらします。
芝生用肥料、お花用肥料、または高窒素肥料、高リン酸肥料を使っている人はいませんか?肥料焼けや窒素過多の症状が出て、何一つ良いことはありません。野菜用の肥料は、窒素、リン酸、カリの含有量がほとんど10以下です。ちゃんと野菜用の肥料を適量使いましょう。経験者の私が言うのですから間違いありません。
追肥は即効性が必要です。遅効性、暖効性の肥料は不向きです。これらは有機肥料と混ぜて、元肥として使いましょう。
液肥は即効性なので、記載されている適量を守りましょう。または潅水ごとに撒く場合には適量の1/10の比率にすると安心です。
太陽が実にちゃんと当たるようにしましょう。キュウリは地表面を落ち葉などで被い、地温の上昇や乾燥を防ぎましょう。秋茄子の収穫を考えている場合は、半分ぐらいに切り下げます。その際、根もシャベルを差し込んで切り戻しをしましょう。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。「今月の庭仕事」の18回目から、自分の経験を元にコラムを書いていて、失敗&成功例まで経験豊富!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

