JERCの教育相談Q&A
vol11 ママ友グループで1人孤立しています
2016-12-20
Q:ママ友として、これまで仲良くグループでお付き合いして来たのですが、最近、何故か距離を置かれるようになり、親しく付き合えない状態になってきました。原因が分からないのですが、一人孤立しています。この先、どのように対処したらよいのでしょうか。
A:気が合うと思い、グループを作って子どもと共に付き合っていても、その付き合いの度合いによっては上手くいかなくなることは多々あります。その付き合い方が非常に大切で、べったりのお付き合いには、トラブルが発生し易くなりますので、一線を画していくことを心掛けましょう。
①子どもの話題は、出来るだけ避ける
みな同じような年頃の子どもがいるママたちですから、どうしても自分の子と他の子どもを比べがちです。従って子どもの話題はできるだけ避けて、母親自身のことや社会の出来事などを話題にすると無難ですね。
海外在住の場合、子どもがELDプログラムを終えたかどうか、英語ができるかできないか、クラスでヘルプしてあげているのに礼も言わないとか、つまらない事でトラブルが発生しています。
またママ友同士で、お互いの悩みを相談し合うそうですが、これも要注意。お互いによいアドバイスが得られるとは思いません。何故ならば、お互いに親業の経験が浅く、自分の子どもを育てた経験でしか話せないからです。客観的に物事を捉えていない人からのアドバイスは危険です。
②お付き合いとプライベートは一線を引く
お互いの家を行き来するお付き合いもありますが、必ずプライベートな部分まで踏み込まれないように、また踏み込まないように留意しましょう。習い事も常に一緒、というお付き合いをしている人がいますが、人はみな興味が異なりますから、自分の好きな習い事やサークル参加、ボランティア活動参加など、自分の意思で動くように心がけてみてください。
また昼食を一緒にとり、長居した末に夕食まで一緒に、というベッタリ付き合いは避けた方がよいでしょう。ケジメが大切です。お互いの存在が重荷にならないことで、長いお付き合いができるものです。
③子どもの友達と、母親の友達は違ってよい
子どもが幼児期の場合、どうしても親が付いて遊ばせますから、母親と子どもの友達は同じになりがちですが、小学校へ進学すれば、もう子どもが仲の良い友達と母親が仲が良い友達は、同じでなくてよいわけです。かえって同じでない方が上手くいくかもしれません。
例えばお誕生会に招かれても、母親同士が親しくなければ子どもを送迎するだけで済みますし、日常遊ぶ約束をしてきても同じです。距離を置く関係が宜しいでしょう。
④ママ友との上手な付き合い方できるだけ長く、仲良くお付き合いをしたいと思うママ友とは、その他どのような点に留意すればよいのでしょうか。
(1)日本では、夫の職業や収入、どのような家に住んでいるか、マンションなら下の階か上の階か、夫の職場での肩書等々が、“いじめ”の対象になっているそうです。このような話題が蔓延しているママ友の集まりは要注意。最初から参加しないことですね。
(2)自分を失わないこと、いつも毅然たる態度でいることが大切です。他人に左右されるほどつまらない事はありません。様々な情報にも流されないように注意しましょう。
ママ友グループの中で孤立感が深まってきた場合、意を決して距離を置くようにしましょう。子ども達との関係もあり、あからさまにグループから“脱退”することも難しいでしょうから、集まるときは自然な態度で皆と接してください。そのうちに雪解けの季節を迎えるかも知れませんから。
できるだけ一人で行動し、たまに友人やグループとのお付き合いを心掛けてみてください。トラブルに巻き込まれる事が少なくなります。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。