キム・ホンソンの三味一体
vol63 恒例の家族写真撮影
2016-11-23
いつもこの時期になるとクリスマスカード用に家族写真を撮ってもらっています。写真撮影となると、今月2歳と8ヶ月になる双子ボーイズを除いて、家族みんながワクワクドキドキです。今月で6歳と4ヶ月になった娘は、シーズン毎に学校でよく写真を撮ってもらっており写真撮影が好きになったこともあって、特にワクワクするようです。パパとママはというと双子ボーイズが機嫌を損なうことなくうまく写真に納まってくれるだろうかと、ワクワクというよりドキドキしているといった方が正しいかも知れません。
紆余曲折はあったもののなんとか撮影を無事終わらすことが出来ました。予約を入れた一週間前から当日まで「うーむ、大丈夫かなぁ〜」と緊張の日々を過ごして来たこともあって、無事終わった時のあの達成感というか成就感といったら並大抵なものじゃありません。「今年も良い年だった!」と言ってしまうほどの開放感です。
その日の夜のことです。写真屋さんからメールで送られて来た家族写真を観ながらにやにやしていると、娘に「パパ何見てるの?」と言われました。「みんなの写真みてるんだよ」とスマホを見せると、不思議そうに「みんなそばにいるのにどうして写真でみるの?写真の方がいいの?」と言われました。「ううん、写真をみるとそれまでのみんなと楽しかったことが思い出せて、ついにやにやしてしまうだけだよ」というと「よくわからない、ただの写真なのに」と言われました。
「ドラキュラに十字架を見せたら怖がるだろう?それはただの棒切れを重ねただけでも十字架をみるとイェス様の愛の力を思い出してしまうから、弱って何も出来なくなるんだよ。今回はそれと逆。分かった?」「どうしてドラキュラはイェス様が怖いの?」「今目の前にパトカーがとまって警官が出て来たら怖い?」「怖くない。」「そう、それはNちゃんが泥棒じゃないからよ。泥棒だったらパトカーを見るだけできっと逃げ出すよね。ドラキュラは悪魔だから愛のイェス様をみると恐れおののいてしまうってわけ。分かった?」「ふーん。」もうこれ以上質問はないだろうと、うまく教えてやったと満足していたところ、「パパこれなぁに?」と封筒を一枚もって来ました。それを見て一瞬、目から火の玉が飛び出るぐらいビックリしてしまいました。今年の最初の頃スピード違反で捕まった時にもらった罰金の封筒でした。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

牧師、コラムニスト、元ソーシャルワーカー、日本人の奥さんと3人の子供達に励まされ頑張る父親。韓国ソウル生まれ。中学2年生の時に宣教師であった両親と共に来日。関西学院大学神学部卒業後、兵役のため帰国。その後、ケンタッキー州立大学の大学院に留学し、1999年からロサンゼルスのリトル東京サービスセンターでソーシャルワーカーとして働く。現在、性的マイノリティーをはじめすべての違いを持つ人々のための教会、聖霊の実ルーテル教会 (Torrance) と復活ルーテル教会日本語ミニストリー(OC, Huntington Beach)を兼牧中。








