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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第383回 義務制にしたら投票率は上がる

2016-07-14

参院選挙で組織票の自公が勝った。
本当に、これで国民の信任を得たと思っているのか、自民党!
自民寄りの友党等を加えると参院定数の三分の二を超えたから憲法改正も発議できるという。
投票率は五四・七%、三年前の前回を二・○九%上回っている。だから国民の信任を得たという。
だが選挙運動期間は憲法のケの字も語らず。勝ったから信任を得たと「憲法の戦争放棄」を「戦争ができる」に変更できるという、この姑息さ。
どうせ憲法を変えるなら、「戦争ができる」より、投票を「国民の義務」にしたらどうか。
そうすれば八、九○%の投票率が約束され、民意を映す選挙になる。
その代わりみんなが選挙に行くと組織票の効き目がなくなる。
自民党、民進党、公明党等にはいやな仕組みだが、とりわけ自民党には死活問題となる。
一方、組織に属さない国民、個人にとってこれほど参加しがいのある選挙もまたとない。
投票は「国民の権利」であるとともに「国民の義務」とすべきだ。
「国民の義務?権利と自由の侵害だ」。こう反論する人が必ず出てくる。
でも、義務投票制で民意を問う国が世界に三十一カ国もある。投票しないと罰金、入獄に処され、選挙人名簿から抹消される。
適用の厳しい国は豪州、ベルギー、スイスなど十一カ国、ブラジル、エジプト、トルコなど十三カ国は適用をあまり厳しくしないそうだ。
イタリア、メキシコ、フィリピンなど七カ国は罰則規定を投票棄権の抑制効果に使っている。
投票を国民の義務にしている豪州の投票率は九五%にもなるそうだ。
投票しないと即、二○豪㌦(二千円)の罰金で、これを拒むと五○豪㌦(五千円)につりあげる。
キプロスやウルグアイなども即、入獄で、ギリシャの場合一、二日なんて生やさしいものでない。一ヵ月以下の入獄に処することもあるようだ。
もっともオーストリア、オランダのように、疑義を感じて任意投票制に戻した例もある。
国民の意思を反映する仕組みにしないと民主主義は死んでしまう。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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