後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第370回 白人のユダヤ人、アジア人差別
2016-04-14
ユダヤ人はシェークスピアが嫌いだ。彼の描いたユダヤ人はいつも醜くケチで、商売がうまくて残忍で、金持ちだ。
二千年ほど前に中東を追われてドイツに住んで、ゲルマン社会に定住、成功したのがなんと大凶と出た。
彼らの成功はドイツ人の職と富を奪っていることと同じだから、ヒトラーが激怒した。
ユダヤ人を自由にさせていたらお人よしのドイツ人は何もかもむしりとられてしまう・・。
彼は危険極まる「わが闘争」を執筆、ユダヤ人根絶を呼びかけ、配下のナチスを使って「ユダヤ民族撲滅運動」を指揮し徹底する。
近代史におけるユダヤ人差別の第一幕だ。
第二次大戦の終戦とともにユダヤ人が大量米国を目指し移民する。
米国の自由を謳歌、信仰の泉の「旧約聖書」と現実生活の指南書「タルムード」の教えを守り成功し、米国の政治と経済を動かすまでになる。
優秀なユダヤ人は銀行、保険、製造業、食料メジャー、IT、武器製造、メディアを支配、連邦議会を通じイスラエルを支援する。
ここは移民の国、多民族・多価値化社会ゆえ少々の理不尽にも寛大で、自由を尊ぶ。
それがユダヤ人に幸いした。教育熱心な親の生きがいは子弟を有名大学に進学させることだ。
ハーバード、イエール、MIT、カルテック、プリンストン、スタンフォード、UCバークレーなどの有名校はユダヤ系学生だらけになる。
二○世紀にユダヤ系の入学枠に上限を設ける動きが本格化した。ユダヤ人差別の第二幕だ。
ユダヤ人差別が一段落すると、保守派の目がアジア人に注がれ始めた。
カルテックのアジア系の比率は九三年の二六%から今、四二・五%に膨れ上がっている。
ハーバードの比率は一七%だが、本音は「アジア人お断り」。
アジア系が合格するにはSAT(大学進学適性試験)で白人より一四○、ヒスパニックより二七○、黒人より四五○高いスコアを取らねばならない。
大学の合格枠を自由化すると、ユダヤ人とアジア人に大学を占拠される。
大学の自由化は白人の首をしめる。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

