1000字で文学名著
第7回 『聖書』
2016-07-19
聖書には『旧約聖書』(古い契約)と『新約聖書』(新しい契約)の二つがある。『旧約聖書』には、五つの文学書(詩書)「ヨブ記」、「詩編」、「箴言」、「伝道の書」、「雅歌」がある。
先ずは「ヨブ記」ついてしるしたい。著者不明のこの書物は、実際に起こったことを記録したものであり、神の言葉として信頼に値するものである。
「ヨブ」という名は「悩まされた者」、あるいは「悔い改める」を意味する。「ヨブ」は、この書に出てくる主要人物。
「詩篇」(賛美の書)は、多くの作者がいる。作者不明の篇もある。ダビデが最も多く書いている。神に対する百五十の賛美の歌の書物。
「箴言」(知恵の書)とは、『旧約聖書』にある列王記上の四章三十二節には、ソロモンは三千にも及ぶ箴言を語り、千五の歌を歌ったと伝えている。思慮に富んだ格言で、ソロモンは賢者として知られていた。
「伝道の書」(集会・説教者・会衆の前で語る者)、著者は「エルサレムでの王、ダビデの子」と、自分自身に語っている。それに加えて著者の富、知恵、建設活動の記載はすべて、ソロモンという一人の人を指し示している。
「雅歌」(歌の中の歌)とは、すべての歌の中で最上の歌。雅歌の著者はソロモン。一章一節は、
「歌の中の歌」。これは、すべての歌の中でも最上の歌という意味。
『聖書』を初めて読まれる方に伝えておきたいことがある。『旧約聖書』は難解であるので、『新約聖書』を最初に読むのも良い。
文学に興味をもつ人は、『旧約聖書』にある「創世記」と「文学書」(詩書)を、最初に読んでも良い。
『聖書』には、文語訳、口語訳、新改訳、新共同訳。いずれも(日本聖書教会発行)。初心者には、新改訳と新共同訳を推奨する。
もし教会に通おうとされているのであれば、その教会が使っている訳を選ばれたら良い。
アメリカはキリスト教国。特に在住者の方々はまず知識として、世界一のベストセラー『聖書』を読んでみたらどうだろう。新たな人生の発見が必ずある。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

